2019年7月8日月曜日

書架サインの細分化

数年前から取り組んでいただいている改善。開館当初は資料の請求記号はNDC分類の3桁のみであった。現在は購入する本はNDCで小数点以下2桁まで分類するようになっている。司書の方の努力で、既存の本についても順次分類を追加いただいて、必要性の高いところから細かい分類で本が並ぶようになってきた。

これについては、筆者の要望がきっかけになって改善していただいたのでとりわけ思い入れがある。開館5年めのころ筆者が不便を感じたのは内科学の書架であった。内科学には
 493.1 全身病.一般的疾患
 493.2 循環器疾患
 493.3 呼吸器疾患
 493.4 消化器疾患
 493.5 泌尿生殖器疾患
 493.6 運動器疾患:骨,関節,筋
 493.7 精神科学.精神医学
 493.8 感染症.伝染病学
 493.9 小児科学
などが分類されており、現在の所蔵は2,000冊を超える大分類であるが、当時はこの分類の本が内容により区分されることなく、数本の書架に著者順に並んでいた。カウンターの職員に分類を細分化するようにお願いしたが、その時は「自治体の図書館でそこまでしているところはない」と断られた。その後数年してみると、さすがに不便を感じられたのか、本のラベルを色分けしていくつかに分類されていたようである。

あきらめきれないので、再度お願いしようと思ったが、医療の書架は上述の整理がされていたので、日本史の書架を例に時代順に並べてほしいとお願いした。幸い、図書館の幹部の方に希望が届いて、まず日本史のところから細分化していただくことになった。司書の方から、本当は医療の書架から始めたかったが、利用者から日本史という要望があったとのことで上司の指示でやむなく日本史から始めているという話を聞き心の中で苦笑したものである。ともあれ、いまではほとんどの書架で細分化が終わろうとしている。

一利用者の要望であったが、既存の本のラベルを付け替えてでも実現するという困難な決断をされた関係者の方に感謝するものである。

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