2019年8月31日土曜日

スマホで予約、配本所で受け取る

配本所の利用が伸びないのはまずは広報が足りないからだが、配本所へ行かないと予約申し込みができないというのでは不便だなあと思ってしまう。ここでは、配本所に行かないで予約する方法を考えてみる。

篠山市の図書館では配本所や市民センター図書コーナーに行けば貸出中でなくても予約できるが、ウェブを使っているときは貸出中の本しか予約できないことになっている。これは今すぐには変えられないから、貸出中の本の中から読みたい本を見つけて予約しよう。
タイトルバーの下にあるキーワード検索で著者名検索などをして読みたい本を見つけるのが普通のやり方だが、運よく貸出中の図書を見つけるには手間がかかる。本の題名をいっぱい表示させて、そのなかから読む本を決めるのなら次のような方法になる。

予約ランキングを表示させると、当然だが貸出中の本ばかりが表示され、予約することができる。そこで受け取り場所を手近な配本所にすればよい。ただし、候補の本は10件しか表示されず、またジャンルを絞ることもできない。

次は貸出ランキングを表示させる方法。これも10件しか表示されないが、次の図のようにジャンル(資料の種類)を絞ることができるので、各ジャンルで10位までの図書は表示できる。
この結果の中に貸出中の図書(赤字で貸出不可と書いてある)があれば予約することができる。

もう一つの方法は新着資料検索。ここでは検索期間とジャンルを選んで検索すれば、最大500件まで表示できる。その中から貸出不可のもののものを選んで予約することになる。
ジャンルにもよるが、新着図書はかなりの確率で貸出中になっているので予約できる確率も高い。

2019年8月30日金曜日

映画上映会の品質

映画上映会は毎回数人しか参加者がいない。今の視聴覚ホールはスクリーンが小さく、わざわざ指定の時間に行って映画を観るには魅力がないからではないだろうか。AV視聴コーナーでいつでも同じ映画が観られるのだから、上映会独自の魅力を打ち出さないと客は来ないだろう。プロジェクターは新しくなったので、次は大型のスクリーンが望まれる。

そのほかに映写技術の向上も必要だ。以前に「リバー・ランズ・スルー・イット (1992)」を上映した時には、画面の縦横比(アスペクト比)が合ってなくて、人物が馬面になっていた。また先日は映画の題名は忘れたが、ステレオになっている声の一部が出ていなかった。映画が終わったときに一緒に見ていた人とともに担当者に指摘をし、そのあとで館長にも伝えた。館長は「DVDが悪いのかな」と言っていたが、後日、担当していた職員に原因はわかったかと聞いても原因追求をしていなかった。これでは今後も同じトラブルが起きるだろうから、品質の向上も観客の増加も望めない。残念だ。

実利用者数の推移

実利用者数というのは1年間に一度でも貸し出しを利用した人の人数である。子どもの本を借りることによる影響を受けにくい男性のデータを使用した。
小学生、20歳代、30歳代、50歳代の減少が著しい。

小学生については2012年から2017年のかけての5年間で人口は14%減少したが、図書館で貸し出しを受けた小学生は28%減少している。

実利用者一人当たりの年間貸出冊数をグラフにすると次の通り。小学生については最近3年間ほどは一人当たりの貸出が増加している。そういう働きかけの成果であろうと想像される。

2019年8月26日月曜日

利用者用端末の不具合対策

例えば赤穂市の蔵書検索画面。ここに「原発」と入力して検索すると「完全一致検索を行います。よろしいですか?」とメッセージが出て、OKすると1件のみがヒットする。原因は、2文字以下のキーワードがある場合は「キーワードが含まれている図書」ではなく、「キーワードに完全に一致する図書」だけを検索するという設定になっているため。同様な問題は舞鶴市など(富士通のシステムを採用している図書館の一部)にもある。

実は篠山市の図書館でも元は同じ状態だったのである。対策をお願いしたら、まもなくパソコン用の画面については2文字以上であれば完全一致検索をしないようになった。2017年秋にはまだスマホ用や携帯電話用の画面については直っていなかったが、今では問題はない(館内OPACは未確認だが)。

どの図書館でも完全一致検索にならないほうが良いと思われるから、富士通から申し出て全国一斉に直せばよさそうなものだが、いまだに残っているというのは不可解というほかない。逆に考えれば、ほかの図書館で改善されたことがあっても、こちらから質問しない限り富士通のほうから提案してくるということはないということを意味している。

利用者用画面の不具合はそれを使わない職員にとっては見つけることが難しい。職員が意識的に使ってみるとか、利用者のボランティアを組織して不具合を発見してもらうとかの対策が必要ではないか。

コンピュータのプログラムというのは、作ることよりも動作の検証や不具合の発見のほうに手間がかかると言われているのだから、その手間をかける余裕がないのであれば、利用者からの指摘や提案を嫌がるのではなく、むしろそれを利用して改善していく姿勢が望まれる。行政は初めから正しく運営しているはずだという考え方はすばらしいが、この場合だけは少し考え方を変えて、利用者に不具合の発見をお願いしてもよいのではないだろうか。

2019年8月24日土曜日

公開レファレンス検索(富士通)

富士通システムを採用している豊岡市では蔵書検索システムに「公開レファレンス検索」を設けている。キーワードや期間を指定して検索できる。ただし、現在公開しているのは1件だけのようだ。

同市では蔵書検索システムを通じてレファレンスの申し込みもできる。

篠山市も富士通の蔵書検索システムにレファレンス結果を蓄積しているのだから公開してはどうだろうか。

新着図書お知らせサービス(富士通)

富士通システムを採用している豊岡市では「新着図書お知らせサービス」を提供している。

「フリーワード」に書名や著者名など興味のあるキーワードを入力して登録すると、該当する図書が入ったときにメールで連絡してもらえると。

伝記の分類

京都府立図書館の「コラム 目録の小部屋」に「No.16 伝記の分類について」という記事がある。伝記はNDC分類で289だと思っていたが、必ずしもそうでないことを教えられた。
個人伝記の分類は、『日本十進分類法(NDC)』によると日本人が「289.1」、東洋人が「289.2」、西洋人が「289.3」になっています。(中略)
でも、哲学者や宗教家、芸術家・スポーツマン・落語家や俳優など芸に関わる人、詩人や作家などの名前は見当たりません。それは何故でしょうか?彼らの人生を語るには、その思想、作品、技能などと切り離しては語れないものがあるため、それぞれの分野でまとまるように分類しているからです。
哲学者・宗教家は「100~199」、芸術家・スポーツマン・諸芸に関わる人は「700~799」、詩人・ 作家は「900~999」の分類になります。
ということだ。さらにTRCデータ部ログの「秘伝?被伝者の術~MARCや検索のはなし~」には一部孫引きになるが次の記述がある。
被伝者(ひでんしゃ)とは、伝記などの本で、書かれている対象になっている人のことです。先日ご紹介した新島八重の関連本ですと、描かれている対象「新島八重子」が「被伝者」となります。
日本十進分類法 新訂9版の解説p39
「個人の伝記は書かれた対象(被伝者)の姓名で検索されることが多いので,被伝者名を図書記号に含めて探しやすくすることが望ましい。」
と、あります。
篠山市立図書館では開館当初から数年前まではNDC3桁と著者名だけしか使っていなかったので、289は世界中の人の個人伝記(哲学者・芸術家・作家などを除く)が、被伝者名順ではなく著者名順に並んでいたと思われる。数年前からラベルを貼り換えてNDCは5桁程度まで使うようになったので、いまでは日本人、東洋人、西洋人は区別されたが、被伝者順にはなっていない。惜しいチャンスを逃がしたものである。

2019年8月23日金曜日

若者の図書館離れ(2018年貸出統計)

2018年度の統計が発表された。下図は年齢別貸出冊数(男性)。
40歳以下の貸出冊数が激減した。特に中高校生・大学生の年代および30歳代の減少が著しい。人口は1~2年で減るものではないので何か理由があるはず。図書館はどう分析しているのだろう。

上の積み上げグラフではわかりにくいので、各年代別の貸し出し数を折れ線グラフにした。破線で示した19歳から39歳、二重線で示した50歳代が全期間を通じて顕著に減少している。また、2018年度には6歳以下と13歳~18歳も減少した。(2019.8.30追記)

レファレンスの件数激減(2018年)

図書館のウェブサイトにレファレンス件数の推移が出ていた。統計表にこの項目が出るのは初めてなので、今後はレファレンスの件数を図書館サービスの指標として取り上げるという意思表明であると思われる。
きらめき教育プランでは年間200件程度を目標にしていたが、2014年には500件以上を達成していたのである。翌年には900件という目標を掲げたが、その後は急落状態。館長は2018年9月の教育委員会で「レファレンスについて30年度は力を入れた。」と言っているのだが効果はなかったということか。

館長は2016年9月の教育委員会では「レファレンスは、市民からの問い合わせがあってのことなので、こちらから働きかけるものではなく、今後検討する。」として、職員の努力ではどうにもならないものだと説明していたのだから、市民のニーズが2015年以降急減したということになるが、そういうことはなかろう。2014年は特別な事情があって多かったのか、または2015年以降カウントの仕方を変えて件数が少なく出るようにしたのか、忙しくなって利用者の相談をレファレンスとして受け付ける余裕がなくなったのか。こういう統計を出すのならコメントをつけておいてほしい。

2019年8月21日水曜日

図書館協議会

図書館法に次の規定がある。
第14条【図書館協議会】
1 公立図書館に図書館協議会を置くことができる。
2 図書館協議会は、図書館の運営に関し館長の諮問に応ずるとともに、図書館の行う図書館奉仕につき、館長に対して意見を述べる機関とする。
これに基づいて丹波篠山市の図書館条例に次の規定がある。
丹波篠山市図書館条例
(図書館協議会)
第5条 図書館に、法第14条の規定により、丹波篠山市図書館協議会(以下「協議会」という。)を置く。
篠山市図書館協議会規則
(所掌事務)
第2条 協議会は、図書館の運営に関し館長の諮問に応ずるとともに、図書館の行う図書館奉仕につき、館長に対して意見を述べることができる。
図書館協議会は館長の諮問に応ずるだけでなく、「図書館奉仕につき、館長に対して意見を述べる機関」なのである。

2019年8月20日火曜日

ウェブでパスワード登録・変更

NECの図書館システムではウェブでパスワードを新規登録できる。貸出カード番号と氏名、誕生日がわかれば登録できるようだ(さらに電話番号が必要な図書館もある)。セブンペイの教訓からは、このあとメールで暗証番号を送ってそれで認証することが必要だが、そうなっているのだろうか。

図書館では予約本が準備できた時の電話連絡でも書名は連絡しないようにするなど、どんな本を読んでいるのかが家族にもわからないようにしているのだが、もしパスワードを勝手に作られてしまうと自分がどんな本を借りているか知られてしまうことになる。「マイ本棚」など読書記録をシステム上に保管しているとさらにリスクは高くなる。

他人の貸出カード番号は簡単にはわからないが、家族の貸出カード番号はわかるだろうから、ここは盲点かもしれない。

富士通の場合はパスワードを忘れた場合の再設定ができる。貸出カード番号とメールアドレスだけで大丈夫。確認メールが送られてくることはない。これなら普段使わないアドレスを図書館専用にして登録しておくのが無難だな。

2019年8月17日土曜日

全集の中の作品の検索(NECの場合)

NECシステムを使っている丹波市でも三島由紀夫全集第10巻を所蔵しているのに「美徳のよろめき」は見つからない。登録された書誌情報が「内容」を欠いているからである。
だが、NECシステムの宝塚では検索できる。きちんと「内容」が登録されているからである。
結局のところシステムの問題ではなく書誌情報登録の問題なのである。どちらもMARCは購入しているはずなのになぜ違うのか。丹波市も「内容」を登録している全集もあるところをみると、新しく買い入れる本の分しか買っていないのだろうか。

レファレンス件数の推移

教育委員会が出している「篠山の教育」では 2015年度から数値目標が導入された。そして中央図書館のレファレンス件数に 2015年度は900件という目標が設定されたが、実績は 304件に過ぎなかった。それに対して 2016年(平成28年)9月14日の教育委員会で次の問答があった。
(垣内委員)資料編7ページの成果指標について、数字の根拠を示してほしい。また、中央図書館レファレンスサービスの充実について、成果指標が年間の調査相談件数 900件以上に対し、実績 304件となっている。達成度がかなり低いものについては、その理由や成果指標が適正であったか考えていただきたい。
(赤井館長)レファレンス件数については、26年度の件数に対して、若干多めに設定している。レファレンスは、市民からの問い合わせがあってのことなので、こちらから働きかけるものではなく、今後検討する。
(前川教育長)こちらから積極的に働きかけて数字が増減するものではないということか。
(垣内委員)そうであれば数字をあげなくてもよいのではないか。
(前川教育長)数字を出す以上は工夫がいる。
そして 2016年度は 600件の目標に対し 218件であった。2017年以降はレファレンスは別の項目の一部になり数値目標はなくなっている。

なお、2015年度のレファレンス 304件の内訳であるが、2016年8月に開かれた図書館協議会資料によれば
  • 一般レファレンス 1件
  • 児童レファレンス 132件
  • 郷土レファレンス 5件
  • クイックレファレンス 166件
とのことである。「カウンターなどその場で回答できるものがクイックレファレンス。調査や資料探索などを行なう必要があり、回答までに日数がかかるものがレファレンス」(2017年第2回図書館協議会会議録)とのこと。

なお、「きらめき教育プラン」では2010年度の 170件から毎年 10件ずつ増やして、2014年度には 210件とする計画であった。

配本所利用増の数値目標

配本所での貸出冊数年間300冊以上を達成するという数値目標が出ている。令和元年度「丹波篠山の教育」35ページ。
2年前の 2017年度の貸出冊数は 247冊であったからずいぶん控えめな目標である。

前年度は成果指標が市民センター図書コーナーの入場者数であった。そのほかの違いは「⑤主に東部地区配本所(多紀支所、ハートピアセンター)の利用を活性化するため、出張図書館サービスを実施します。」が追加になったことである。すでに市広報誌で配本所の記事が2回出ているし、配本所にはポスターも掲示されたというから、効果に期待したい。

2019年8月16日金曜日

レファレンス協同データベース

国立国会図書館のレファレンス協同データベースというのは「国立国会図書館が、全国の公共図書館、大学図書館、専門図書館などにおけるレファレンス事例、調べ方マニュアル、特別コレクションなどのデータを蓄積し、そのデータをインターネットを通じて提供するといった調べ物のためのデータベース」(図書館ビジョンから引用)である。レファレンスの事例を登録し、他館の登録した事例を参照することができる。いわば、レファレンスの事例集を共同で作るという取り組みである。レファレンス事例は一般公開のもの、参加館だけが利用できるもの、自館だけで利用するものに分かれている。

兵庫県の公共図書館のうち16館がすでに参加している。小野市では国会図書館から4年連続で感謝状をもらっている。西宮市図書館も参加していて、筆者の小さな相談がデータベースに登録されているのに驚いた。

レファレンス協同データベースには篠山藩の藩士についてとか、篠山軽便鉄道の色についてとか、丹波や篠山に関するレファレンス例も多く出ている。

2012年10月発行の篠山市図書館ビジョンでは2012年度から参加することになっていたが、実際には参加せず紙ベースで事例を蓄積することにしていた。その後、2017年の図書館システムの更新により富士通の提供するシステムが利用可能になり、それを使っていくことにしたという。

県下自治体の図書館システムは最近の数年間で三田市、猪名川町、宍粟市、たつの市、加東市、稲美町、播磨町など2割ほどでメーカーが変更になっており、そのときの移行作業を考えるとレファレンスのデータベースは国会図書館のデータベースを使っておくほうが良いと思う。職員にとってもレファレンスの参考例を検索するのが一度で済むというメリットもある。(2019.8.25追記)

2019年8月15日木曜日

スマホ蔵書検索の広報

2019年2月19日の教育委員会で次のような問答があった。
(垣内委員)・・・・ネット社会の中で本の情報の信頼性は優位にあるので、簡単にアクセスできる方法を強化することが重点課題である。蔵書検索システムを図書館で検索するのではなく、自分の携帯で検索出来るようにすればよい。
(赤井館長)携帯電話で検索出来る。
(垣内委員)出来るのであれば、広報して周知することに力を入れてほしい。
(赤井館長)携帯電話から検索出来ることがまだPRできていないので、今後もPRしていきたい。
 ここで「携帯電話」と言われているのはスマートフォンのことである。垣内委員は図書館についてよく発言されている方であるが、スマートフォン用サイトが2年前から使えるようになっていることをご存じなかった、ということである。図書館だより(本の森)に載っているQRコードを携帯電話用からスマートフォン用に差し替えたり、ウェブサイトに載せたりしただけでは教育委員が知らないのも当然だ。

尼崎市ではメーカーを呼んでスマートフォンで予約する方法の説明会を開き、それを神戸新聞に記事にさせている。メディアはコントロールできなくても市の広報誌があるのだから頑張ってほしい。

スマホで貸出ランキングを見る

スマホで貸出ランキングや予約ランキングを表示させてみると、篠山市の場合どちらも10件しか表示できない。
この画面の最後には、資料の種類や検索期間を変えるための機能はあるが、表示件数を選択する機能はない。
 貸出ランキングは、一番人気のあるのはどんな本なのかを知るためではなく、人気の本の中から自分の読む本を見つけるために使うのであるから、10件しか出ないのは悲しい。NECシステムの宝塚ではPC用と同じく50件程度が表示できる。

近隣市との相互利用の可能性

丹波市に続いて、三田市や西脇市の図書館も利用できるようにしてほしいという声があるようだが、図書館がその気になればできそうである。平成29年(2017年)2月9日の教育委員会で次のような問答があった。
(垣内委員)三田市等に広げる方向も考えているのか。
(赤井館長)隣接する多可町、西脇市、加東市、三田市、猪名川町に確認したところ、猪名川町は川西市からの利用者も多く、どちらとも言えないとの返事であったが、それ以外の市町は、協議を進めれば連携できる可能性がある。
(垣内委員)ぜひ広げていただきたい。京都府との連携は難しいのか。
(赤井館長)可能である。現在、福知山市の図書館を篠山市民が利用できるようになっているので、福知山市からも篠山市の図書館を利用いただけるよう考えていく。
(前川教育長)これを機に市民に広く周知する必要がある。
(垣内委員)今回の改正案の中に福知山市が含まれていない。
(赤井館長)今回は丹波市との広域連携に絞っている。今後、協議を進めながら検討する。
もともと丹波市との相互利用も 2018年を目標に協議が進んでいたものであるが、丹波市側で条例を改正する「ついで」があり、1年前倒しになったという経緯がある。その気にさえなれば早く進むのだが。

2019年8月11日日曜日

児童書を区分して検索する

NECのシステムは簡単検索と詳細検索のどちらでも児童書と一般書が区別できるようになっている。
  • 明石市:一般図書 児童図書 紙芝居 地図 郷土資料 雑誌 ビデオ CD DVD
  • 加東市:一般 児童 郷土行政 参考 外国書
  • 小野市:一般図書 児童図書 雑誌 CD LD VT・絵画 DVD 電子図書 電子AV
  • 宍粟市:一般図書 児童図書 絵本 郷土資料 雑誌 視聴覚
という具合である。どこでも児童書が区分されているのはそれがNECの標準だからだと思う。各市ごとに少しずつ異なるのは、営業担当が「他はどうしましょうか」と聞いてくれるのだろう。

富士通システムを採用している市では児童書と一般書を区別して検索できるようになっていない。申し合わせたように図書、 雑誌、 AVの3区分である。図書館が希望を言っても、「できない」とか「追加料金がかかる」とかいうんだろうなあ。

全集に含まれる作品名で検索するには

全集に含まれる作品名で検索するには、篠山市の場合、次の方法があるとわかった。
  1. 簡易検索で作品名を指定
  2. 詳細検索で、「書名等」、「著者名等」、「内容」のどれかに作品名を指定
次はその登録例。「蜘蛛の糸」で見つかる。「内容」に作品名が登録されず「他〇編」などと省略されている場合は見つからない。
なかには次のように「内容細目・明細」に登録されている場合もあり、この場合は詳細検索で「内容細目」に作品名を指定しても見つかる。ただし、上の二つの方法が使えるのは変わらないので、この方法に実用的な意味があるとは思えない。「内容細目」という項目を使う意味があるのはどういう場合なんだろうか。

2019年8月9日金曜日

一般件名とは(詳細検索)

一般件名も京都府立図書館の「コラム 目録の小部屋」に解説がある。
No.7 ダ・ヴィンチの謎を解け! -個人件名のおはなし- 
電子メールの内容がわかるように簡単に見出しをつけたものが、「件名」であり、「subject」となります。図書館の目録で使う「件名」も同じような性質のものです。ただし、図書館で使う「件名」は、自分の思いついたことばを勝手に書くのではなく、その書き方に一定のルールがあります。
No.19 「件名」って何?? -一般件名のおはなし-
『書物の敵』、『新刊!古本文庫』、『人恋しくて本好きに』、『ブック革命 電子書籍が紙の本を超える日』、『ブック・アートの世界 絵本からインスタレーションまで』という資料を検索すると、どの資料も【一般件名】という項目に「図書」という件名が与えられています。書名には、「書物」、「古本」、「本」、「ブック」、「書籍」、「絵本」といったいろいろなことばが使われていますが、「一般件名」は「図書」ということばを使っています。「女性」、「女子」、「婦人」について書いた本には、「女性」という件名を使います。「一般件名」として目録に記述することばには一定の約束があり、統一したことばを使います。このことばを五十音順に配列したものが『基本件名標目表』です。
 一般件名は一般向けには作られてはいないということだ。

直木賞受賞作という事実は、篠山市では「一般件名」に書かれているようだ。直木賞について書かれているわけでもないのに「subject」に相当する「一般件名」でよいのかと思わないでもないが、こうやって検索するしかない。

西脇市では直木賞受賞の事実は「一般注記」に書かれている。

個人件名とは(詳細検索)

個人件名も京都府立図書館の「コラム 目録の小部屋」に解説がある。
No.7 ダ・ヴィンチの謎を解け! -個人件名のおはなし-
「個人件名」というのは、「件名」のうち、ある人について書かれた本の目録データを作成する場合に、その図書の情報として書かれる人の名前です。たとえば、「吉本ばなな」について書かれた本には、「個人件名」として「吉本ばなな」を与えます。一方、「吉本ばなな」が書いた本の場合は、「吉本ばなな」は「著者名」としては記載されますが、「個人件名」は与えません。ただし、自分で自分のことを書いた場合は、「著者名」としても「個人件名」としてもデータを記載します。
というわけで、「吉本ばなな」について書かれた本を探す場合は、「著者名」に個人名を入れるのではなく、「個人件名」に個人名を入れて探してください。Web-OPACの場合は、検索項目を変更して、「個人件名」に限定することができます。
富士通もOPAC スマートフォン版 操作説明書 を作るくらいなら、詳細検索の使い方を作ってほしい。

内容細目とは(詳細検索)

「詳細検索」にたくさんある項目の一つが「内容細目」である。
これを使うときには何を指定したらよいのだろうか。

京都府立図書館のウェブサイトに「コラム 目録の小部屋」があり、そこに次の記事がある(一部省略している)。
No.17 内容細目について -書名のおはなし-
府立図書館・総合資料館の蔵書検索(web-OPAC)で三島由紀夫が著した『金閣寺』を検索すると、16件の資料が検索されました。資料一覧をみると、単行本はもちろんのことですが、 さまざまな全集もリストアップされました。例えば、中央公論社が出版した『日本の文学69』を選択し 、資料詳細画面をみると、「内容細目注記」という項目の中に「仮面の告白」、「午後の曳航」、「芙蓉露大内実記」等の作品名が並んでおり、その他に「金閣寺」も並んでいました。
目録において「内容細目」とは、『日本目録規則1987年版改訂3版』の「用語解説」によりますと、「単行資料の構成部分である各著作等を列記する記録」のことです。では、上に示した例で説明しましょう。
単行資料とは『日本の文学69』を指し、固有のタイトルをもつ単独に刊行された資料のことです。各著作とは、『日本の文学69』を構成する、つまり「金閣寺」をはじめとする個々の作品のことを指します。 このように、個々の著作も検索の上で重要な手がかり(アクセス・ポイント)となるため目録に記録しています。
つまり、全集の一冊に含まれる作品名を「内容細目」に指定して検索すると、見つけることができるというわけ。

そこで、新潮社の「三島由紀夫全集 第10巻」を表示させてその詳細をみると、
西脇市では
猪名川町では
わが篠山市では
同じMARCを使っているはずなのにこの登録内容の違いはなぜだろうか。

西脇市では内容細目に「美徳のよろめき」が登録されているのだから、内容細目に「美徳のよろめき」を指定して検索できるはずだと思えるのだが、これができない。猪名川町や篠山市も当然できない。

篠山市では簡易検索で「美徳のよろめき」を検索してもこの本は出てこない。これも問題だ。原因は「内容」に「美徳のよろめき」が書かれていないからだが、そうなっている原因は想像するしかないが、もと紙の目録だったのをそのままコンピュータ化したということかも。紙と計算機では全然違うということが分からなかったのか。「他9編」で検索するとこの本が出てくるのも困ったものだ。

実利用者の人口比と平均貸出冊数

兵庫県公共図書館調査には年間に1回でも貸し出しを受けた人(実利用者)の人数も出ている(一部自治体を除く)。それを使って図書館利用者の人口比をグラフ化した。
相生市、洲本市、淡路市と加古川市は何か特別な理由があって利用者数が多いのではないかと思われる。これらの市は次の利用者当たりの貸し出し数が少ない。また、姫路市と尼崎市は逆の傾向である。
東播磨などには利用者の人口比も高く、一人当たり利用冊数も高い図書館が多いが、篠山市の場合、地理的条件を考慮すれば健闘していると言えるのではないだろうか。

2019年8月8日木曜日

登録率ランキング

兵庫県公共図書館調査では登録率もランキングが表示されている。篠山市は約70%となっているが、この数値は更新をしていないカードも含む数値であると思われる。

三田市は年度内に最低1回貸出した者の数である「利用者数」と「登録者数」があるが、「登録者数」は「利用者数」よりも 16.5%多い。篠山市も利用者数の 16.5%増しが「登録者数」であるとすれば、次のグラフとなる。

ただし、お母さんが子どもの本を自分のカードで借り出せば、見かけの利用者数は減ることになるので、厳密な比較ができるものではない。

図書館調査には、「登録有効期間は館によって異なるため、個人貸出登録者総数は同一条件下における数値とはいえない」と書かれている。登録率でランキングをすること自体があまり意味のないものになっている可能性がある。(2019.8.9訂正)

2019年8月7日水曜日

貸出ランキングの比較(富士通とNEC)

NECシステムを採用している宝塚市図書館の貸出ランキング画面。NECでは「ベストリーダー」と呼んでいる。
最近1か月の貸し出しを分析して、ジャンル別に貸し出し数の多い図書をランキングしている。このランキングを作るのは、夜間計算機が暇な時に作っておくのであろうと思われる。

富士通の貸出ランキング画面は次のようなものだ(便宜上プルダウンを二つ合成して表示している)。

 資料の種類、検索期間(1、3、6、12か月)のほか、利用者の年代も指定できるようになっている。これだけ指定する項目が多いと、あらかじめランキングを作っておくことはできず、要求があってから検索期間内の貸し出しデータを全部検索してランキングを作るほかない。富士通では蔵書検索で節約した計算機パワーをここに使っているわけだ。

それにしても、成人の年齢区分をここまで細かくするのはなぜなのだろうか。そういうニーズがあると思っているのか、それとも単にこういう年齢区分でデータを整理しているからなのか。成人の読む本で年齢に関係なく読まれている本は、年齢を指定したのではランキングには出てこなくなる。およそ無駄な指定である。現に年代指定を削除している図書館もある。「100歳以上」というのも笑ってしまう(猪名川町では「110歳以上」もある)。

ランキングに出るのは期間中に10回以上貸し出された図書だけだが、篠山市くらいの規模では10回になるには複本がなければ半年近くはかかるだろう。期間中10回というのを下げて5回以上くらいにして、期間も3か月または6か月をデフォルトにするべきと思う。

貸出ランキングを見るのは、読む本を選ぶ参考にしたいためなので、件数は最大50件くらいまで出せるようにしてほしいものである。

「ラプラス 魔女」で見つからない図書館

兵庫県図書館横断検索サイトで「ラプラス 魔女」で検索して、ヒットしない図書館(すべて富士通製):
 赤穂市、相生市、福崎町、市川町、新温泉町、淡路市、丹波篠山市
 (三菱電機製尼崎市も見つからないが横断検索側の問題かと思われる)

富士通製であるが見つかる図書館:
 豊岡市、養父市、神河町、稲美町、西脇市、三田市、猪名川町
 姫路市、伊丹市(この2市は大規模タイプのシステム)

2019年8月6日火曜日

蔵書検索の仕組み比較(富士通とNEC)

蔵書検索の仕組みはメーカーによって違うようだ。

丹波市で採用しているNECの場合はキーワードが書誌情報に含まれているか、全文検索をしているように見える。極端な例だが「と平 ストイ」でも「戦争と平和」が見つかる。全文検索するためか、数秒かかる。

篠山市で採用している富士通はあらかじめ各図書ごとにキーワードを見つけておいて、利用者が入力したキーワードが図書ごとのキーワードに一致するかどうかで判定していると思われる。これは計算機の負荷を減らし検索結果を出すまでの時間を短縮する効果がある。丹波市に比べると確かに早い。

篠山市では「平和 トルストイ」で検索したのでは「戦争と平和」は見つからない。「平和」というキーワードが「戦争と平和」に割り当てられていないためである。ただし、かなのキーワードは全文検索すると決めているようである。「へいわ トルストイ」だけでなく「とへい トルストイ」も大丈夫である。

富士通で残念なのは同じ本でも図書館ごとにキーワードの選定が異なることである。三田市では「平和 トルストイ」でも大丈夫。篠山市でも同じようにしてほしいものだ。

富士通システムを使っている他市の図書館では「蜜蜂 遠雷」「素敵 日本人」「コーヒー 冷めない」で本が見つかるのに篠山では見つからないという例を挙げて、2年前に対策をお願いした。これらは篠山図書館でも検索結果が出るようになったが、そのとき例として挙げなかった「戦争 平和」「ラプラス 魔女」は直っていない。根本原因を直してくれないというのは悔しい。

小説の題名では問題は大きくないが、「領土 解決策」で「北方領土・竹島・尖閣、これが解決策 (朝日新書)」が見つからないのは蔵書検索としては困る(三田市では見つかる)。

カーリルは優れもの(横断検索)

カーリルというのは株式会社カーリルが運営する図書館の蔵書検索サービス。「日本最大の図書館蔵書検索サイト」をスローガンにしている。各図書館の検索システムでは見つけられない図書も見つけてくれるのは驚き。

兵庫県立図書館が運営している県内図書館横断検索は、利用者が入力したキーワードを各図書館の蔵書検索システムに送って蔵書があるかどうか、貸出可能かどうかのレスポンスを得て表示していると思われるが、カーリルはずっと進んでいる。

筆者がいつも例にしているのは「北方領土・竹島・尖閣、これが解決策 (朝日新書)」という本。篠山市の図書館にはこの本があるのだが、これが丹波篠山市立図書館の蔵書検索システムでは「領土 解決策」というキーワードで出てこない。県内横断検索でも篠山図書館の本は当然出てこない。ところがカーリルでは見つかるのである。

おそらく、検索キーワードをAmazonなどのデータベースに送信して該当する図書をみつけだし、その本を所蔵しているかどうかをISBNなどを使って各図書館のシステムに問い合わせているのであろう。

残念なことに、クリックしても図書館のシステムにはつながらないから、予約するには各図書館のシステムでもう一度検索しないといけない。

図書館のウェブサイト

図書館のウェブサイトは2003年の開館時から骨組みは変わっていない。つぎはぎで何とか動いている。

今はブログのように記事を簡単に追加・編集できる方式が普通で、篠山市役所のウェブサイトもこういう方式だが、図書館のウェブサイトは昔流のいわばプログラミングの必要な方式。ウェブサイトを作ったことのない人が図書館に異動してきて急に担当だと言われてもなかなか維持できるものではない。図書館では市のウェブサイトに統合してもらう形で改善する方向だと聞いている。

最近ではウェブを見る人の半分以上がパソコンではなく画面の小さいスマートフォンで見ているとのことで、スマートフォンでも見やすいサイトが増えている。他市の例を紹介して、次回はこういう形になるよう要望している。
宝塚市立図書館
加西市立図書館
豊岡市立図書館

2019年8月5日月曜日

新しいサービスの広報

新しい取り組みを市民に広報するには市の広報誌は有力な手段である。図書館と視聴覚ライブラリは毎月A4ページ半分のコラム枠を持っている。2016年9月から2019年8月までの36か月にどんな広報が載ったか(開館カレンダーや上映会、お話し会を除く)。
  • 5回 毎月10日は篠山だけ図書館の日
  • 3回 蔵書点検休館案内(ボランティア募集を含む)
  • 3回 としょかんまつり
  • 5回 一日図書館員募集(夏休み、としょかんまつり)
  • 2回 秋季企画展
  • 2回 ふるさと篠山に住もう帰ろうコーナー
  • 2回 絵本・読書感想文講座
  • 1回 夜のおはなし会
  • 1回 システム入れ替えのための臨時休館
  • 1回 市民センター図書コーナーボランティア募集
  • 2回 配本所で貸し出しができます
  • 1回 外国語版図書館利用案内
  • 1回 読書手帳始めます
  • 1回 丹波市の図書館が利用できます
要望を続けてきた配本所の利用案内が今年になって2回掲載されたが、次のような項目も載せたほうが良いと思う。
  • パスワードを発行してもらうと予約や貸出期間延長が図書館に行かなくてもできます
  • スマホで蔵書検索・予約ができるようになりました
  • マイ本棚で読書記録ができます
  • 図書館にない本は購入したり他の市から取り寄せたりしてもらえます
  • CDも借りられます
  • 大活字本あります
篠山だけ図書館の日の5回は多すぎるし、としょかんまつりや一日図書館員は広報誌のほかのページにも出ているのだから減らして、あまり知られていないサービスを紹介するべきではないか。図書館員にとっては当たり前のことも意外に知られてはいないものだから。

パスワード発行のメリット

図書館のウェブサイトに
パスワードについて
自宅のパソコンや携帯電話、館内検索機(OPAC)で、本の予約や貸出期間の延長、利用状況の確認ができます。
パスワードをお持ちでない方は、中央図書館または市民センター図書コーナー(平日12時 ~15時、土日は13時~15時)まで、お申し出ください。
と書いてある。このほかに、自身の読書履歴を自動的に記録してくれる「マイ本棚」の利用もできる。

ポスターや市の広報誌などで宣伝すれば、利用者はずっと増えると思う。

2019年8月4日日曜日

子どもと一緒にお話を楽しむ会「かがやき」

毎月第1土曜日午後2時から中央図書館でお話し会をしている。
これまでエプロンシアターや人形劇なども制作。お話に 合わせた曲も作ったそうで、遊びに来てくれた子どもたち の期待に応えたい、とさまざまなことにチャレンジしてきま した。
市広報誌2019年2月号より

絵本の会「ぶぅふ」

毎週火曜日の11時から図書館でお話し会。大山小学校でも朝の読み聞かせをしていると。
「ぶぅふ」というのはドイツ語で、英語のbookに相当。Bilderbuch(絵本)から名前をとったという。
「絵本は子どもたちが初めて出会う文学」一期一会か もしれない子どもたちの心に響く、質の良い、栄養とな る本を聞かせてあげたいと、今では児童文学について の書物をテキストにメンバーで勉強を重ねるようにな り、子どもたち一人一人に寄り添った絵本選びにも力 を入れています。
市広報誌2019年1月号より

子どもと本を読む会「かたつむり」

中央図書館でお話し会を担当しているボランティアグループの一つ。第2土曜日午後2時~。毎年会報を発行しており、図書館にも置いてある。
月に1度の中央図書館でのおはなし会をはじめ、勉強会の開催、市内の保育園や幼稚園、小学校などでのおはなし会で子どもたちに絵本の読み聞かせを行われています。
市広報誌2018年12月号より

篠山ストーリーテリングの会

ストーリーテリングとは、絵本などを見ず、聴衆に語り掛ける。第4土曜日午後2時から中央図書館でお話し会を担当。
月に1度の勉強会や中央図書館でのおはなし会を開催し、市内の幼稚園や小学校、中学校には年間 200回以上出向き、朝の読み聞かせを行っています。 平成24年には、これらの取り組みが認められ、文部科学大臣表彰を受賞しました。
市広報誌2018年11月号より

授乳室

中央図書館の窓口の裏手に授乳室はある。図書館のウェブサイトの「施設のご案内」にはなぜか載っていない。

だが、「赤ちゃんの駅」に登録されているので、間違いはない。

利用者カードの更新ができる場所

図書館のウェブサイトでは
利用者カード更新のお知らせ
ご登録から3年が経過した利用者カードについて、更新手続きを行っております。
住所が確認できるものをご提示ください。市内に在勤在学の方は、証明書と住所が確認できるものをお持ちください。お手数をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。
と書いてある、これだけではどこで提示したらよいのか不明確だが、どうやら図書館職員に提示してくれということらしい。中央図書館の窓口か市民センター図書コーナーの職員滞在中に持っていく必要があるようだ。

投書箱

図書館の入口正面の壁に投書箱が置かれている。ここに投書すると毎月1回くらいの割合で図書館からの回答が掲示される。

普通の商店などとは違って、利用者はお客様であると同時に納税者(つまり図書館の費用を負担している人)でもあるのだから、利用者の希望を聞くことはとても大事な仕事のはずだが、残念ながらそういう意識が感じられない、いわゆる上から目線の回答も少なくない。

図書館のウェブサイトの各ページには「お問い合わせ」という小さなボタンがあり、そこにはメールアドレスも書かれているが、ここにメールしても返事が返ってくることはまずない(読んでくれているようだが)。問い合わせ先として公開しているメールアドレスであることを知らない職員が対応しているのかもしれない。

5月に開館日カレンダーの誤りをメールで指摘した時は返答がないまま修正されたが、7月になって県立図書館へのリンク切れ、親子ふれあいタイムの日程変更、貸出ランキングのジャンル指定のバグについてメールした時は返事が来た。館長が変わったことでメールにも返事を出すことになったのかもしれない。(2019.9.1追記)

セット予約2冊目の確保時期

篠山図書館の「セット予約」とは「連続する内容の資料(シリーズ・巻数のあるものなど)で順番どおりに読みたい時に」使う仕組みである。

2冊目はいつ届くのか、1冊目が届いた時点で2冊目の予約の列の最後に並ぶことになるんじゃないかと思う人が多いようで、ネットにはそういう質問が出ている。

篠山市と同じ富士通のシステムを使っている和光市のページでは
順番予約した資料のうち、最初の巻が用意できるまでの間、次の巻は貸出できる状態であっても、取り置きは行いません。
 例:「上巻」「下巻」を順番予約した場合
 上巻が用意できるまで、下巻は棚に戻っていたり、別の利用者に貸出される場合があります。そのため、下巻は予約順位が変動する場合があります。
と書いている。篠山市でもたぶんこれと同じだろう。つまり、1冊目が用意できるまでの間は、2冊目が確保できる状態になっても、「お先にどうぞ」と順番を譲っている状態になるということ。

宅配サービス

篠山市図書館条例施行規則を読んでいてふと気づいた。
(託送貸出し)
第16条 身体の障害等で来館が困難な者は、託送等による貸出しを受けることができる。
2 第1項の規定により個人貸出しを受けようとする者については、第10条第2項の規定にかわらず、貸出し期間は1 箇月以内とする。
3 託送貸出し等の利用に関する事項は、教育長が別に定める。
篠山市にも宅配サービスの規定があったのだ。 具体的に貸出期間も書かれているので、やってないとは思えない。ウェブサイトには書かれていないので詳細は不明。

丹波市では図書館のウェブサイトに
図書館に来館することが困難な方は(宅配サービス)
丹波市立図書館では、図書館に来館することが困難な方を対象に、自宅に図書をお届けする「宅配サービス」をおこなっています。
★宅配サービスの対象となる方
図書館に来館することが困難な方を対象とします。
(1)体に不自由がある方で、身体障害者手帳をお持ちの方(2級以上)
(2)丹波市立図書館長が特に必要と認める方
※本人に代わって、家族の方等が図書館に来館することができる場合は、対象となりません。
★宅配サービスとは…
図書館サポーター(ボランティア)が、丹波市立図書館で所蔵しておりますご希望の図書をご自宅までお届けします。
と書いてある。

2019年8月1日木曜日

蔵書検索システムの改善(富田林市)

大阪府富田林市の蔵書検索システムは、篠山と同じ富士通製だが、いくつかの改善がある。
  1. 蔵書検索をして多数の図書がヒットした場合、1,000件まで表示できる(篠山は500件)
  2. 検索結果の1ページの表示件数は、100件がデフォルトになっている(篠山は10件)
  3. 貸出ランキングは検索期間3か月、件数30件がデフォルトになっている(篠山は1か月10件)
  4. 貸出ランキングの年代区分が廃止されている
  5. 詳細検索画面に、対象資料としてCD、DVDを指定して検索できる(篠山はAVとなっている)
これらの変更により、使い勝手がかなりよくなっているが、初めの3件はサーバーや通信回線の性能向上に対応して可能となった改善であろう。なお、猪名川町のシステムは 1,000件で制限されることなく、少なくとも 2,400件までは表示でき、貸出ランキングの件数は50件も可能である。

そのほか、検索キーワードのサジェスト機能、検索結果のキーワードハイライトなどもあるが、これらは新しいシステムゆえの改善であると思う。新しいと言っても、篠山の3か月後であったのだが。

図書館の Wi-Fi 整備について

平成 29 年度ふるさと一番会議 質疑回答記録 によると、Wi-Fi環境の要望が出ていたが整備しないことになったらしい。
昨年は検討すると言ったが、学生がそればかり 使用するので現時点では整備は考えていない。(図書館館長)
 2019年11月頃の投書箱の投書に対する回答によれば、2019年度内にWi-Fiが使えるようになるということである。(2020/1/9 追記)

本の修理

ささやま図書館友の会では毎月2回本の修理をしている。筆者も数年前に参加したことがある。水で溶いた糊で薄い和紙を貼り付けて修理し、重りを載せた木の板の下において固定する。破れても決してセロハンテープなどで勝手に修理をしてはいけない。

篠山図書館の本はとてもきれいだ。図書館の窓口では職員が返ってきた本を一冊ずつ拭いている。年に一度は「泣いている本」の展示も行っている。