2023年5月25日木曜日

「イカ タコ」を検索する

 「イカ タコ」をキーワードとして検索すると、富士通の簡易検索では68件がヒットする。その大半(60件程度)は海の生物であるイカとタコに関するものである。

ところがNECの場合は簡単検索ではなんと2,052件がヒットし、「詳しく探す」でキーワードに指定して検索した場合では上限の1,000件がヒットする。

「詳しく探す」検索結果のトップの書名はなんと「サイバー犯罪のリアル」であり、「イカ」「タコ」の検索語に対応するのは「内容」にある文章である。つまり、NECでは全文検索であるからひらかなを使ったキーワードではノイズが多くなってしまうらしい。

増加するネット空間の犯罪。その脅威にいかに立ち向かえばいいのでしょうか?サイバー犯罪の実態、そして被害防止対策を探ります。 
第1話 サイバー空間の罠 仕事も趣味も違う4人の人物。共通点は全員が“フィッシング”の被害者になったこと。フィッシングって何?その手口は?被害は?対策は? 

NECでは、件数を絞り込むためになんらかの工夫をしないといけないことになる。この場合では「イカ タコ どうぶつ」 とすれば181件まで減少するので、何とかなるのではないだろうか。さらに「詳しく探す」に移って一般書に限定すれば21件まで絞り込める。

「件名」に「イカ タコ」と入れて一般書を検索すると次の7件がヒットする。

  • みんなで知ろう!新型コロナワクチンとHPVワクチンの大切な話
  • 松下幸之助のリーダー学 こんな時代だからこそ学びたい
  • コロナ貧困 絶望的格差社会の襲来
  • コロナ禍、貧困の記録 2020年、この国の底が抜けた
  • 新型コロナ・災害対応の税目別申告ガイド 個人・法人対応
  • イカ・タコガイドブック Cephalopods in Japanese waters
まつしたこうのすけ しんがたころな さいがい などで引っかかったものと思われるが、これが件名欄に入力した文字からどういう仕組みで検索されたのか今のところ分からない。件名として使われる言葉は決まっている(すでにあるリストの中から選ばねばならない)らしいから、件名欄の文字列を含む「件名」をまずそのリストから探して、それからその「件名」に該当する図書を検索する仕組みになっているのかもしれない。

加古川市の図書館には「件名一覧」の機能があり、「イカ タコ」について一覧を表示させると、「新潟港」(にいが たこう)が出てきた。この事実は上記推論(件名欄の文字列を含む件名をまず探して、それからその件名に基づいて検索する)を補強するものである。 

2023年5月24日水曜日

一般件名で検索するには資料種別で一般書に限定する

 富士通で「一般件名」に「領土」を指定して検索した結果40件がヒットした。NECで「件名」に「領土」を指定し、資料種別に「一般」を指定して検索すると51件がヒットした。そのうち共通なのは35件であった。

NECのほうが多いのは富士通では「北方領土」という件名の図書がヒットしないのに、NECではそれも含めてヒットするという違いによる。

富士通でヒットしたのにNECでヒットしないのは次の5件であり、いずれも児童書であった。これらは学習件名だけでなく一般件名としても「領土」が登録されているのであろう。

  • 日本と世界の領土帝国書院地理シリーズ 別巻 (図書) 帝国書院 2016.2 帝国書院編集部‖編集
  • 領土を考える 3世界の紛争と領土問題 (図書) かもがわ出版 2013.3
  • 領土を考える 2日本の領土問題を考える (図書) かもがわ出版 2013.2 塚本 孝‖監修
  • 領土を考える 1領土ってなに? (図書) かもがわ出版 2012.11 塚本 孝‖監修
  • よくわかる世界の紛争大図解 第1巻領土をめぐる争い (図書) 汐文社 2003.3 安部 直文‖著 山坂 サダオ‖イラスト

NECでは「学習件名」が何ページに書かれているかわかる

 富士通では「詳細検索」画面では学習件名を指定することができた。子供が調べものをするときに便利な機能であった。NECでは「詳しく探す」画面に「学習件名」という項目はない。

富士通で学習件名に「ホタル」を指定して検索すると71件がヒットした。NECで件名に「ホタル」を指定し、資料種別のうち「児童」と「YA」をチェックして検索すると80件がヒットした。このうち共通な図書は66件なので、ほぼ同じものを見つけることができたと言えるのではないか。

NECになってよくなった点もあるようだ。NECでは学習件名については、図書の詳細情報を表示するとその学習件名が本の中の何ページ目に掲載されているかを見ることができる。

2023年5月23日火曜日

富士通とNECで検索結果はどう違うか(簡単検索)

システムを切り替えた直後で、両方のシステムで同じ蔵書データに対して検索を実行できる貴重なチャンスを使って、2つのシステムがどういう検索結果を返すか、調べてみた。

2つのシステムで簡単検索(簡易検索)を使って「領土」を検索した。

  • 富士通では80件がヒットした。そのうちNECでヒットしなかったのは2件であった。この2件の詳細を見ると、「内容紹介」に「領土」の文字はあるがNECは無視しているようである。
    • 学校が教えないほんとうの政治の話 ちくまプリマー新書 257 (図書) 筑摩書房 2016.7 斎藤 美奈子‖著
    • みんな地球に生きるひと Part4わたしもぼくも地球人 岩波ジュニア新書 774 (図書) 岩波書店 2014.7 アグネス チャン‖著
  • NECでは207件がヒットした。そのうち富士通でヒットしたものは78件であるから、129件は富士通ではヒットしなかったことになる。このうち26件は「北方領土」に関するものであり、富士通は「領土」と「北方領土」は別のものとしているが、NECは「北方領土」でも「領土」の文字があればヒットすることが分かる。
  • NECでヒットした図書の中には、日本十進分類の「9文学」のものが26件含まれるなど、ヒットする条件が富士通に比べると緩いと思われるので、複数のキーワードを用いるなど、上手に絞り込むことが必要である。
  • たとえば、NEC簡単検索で「領土 日本」で検索すれば128件まで絞り込むことができ、その中には富士通の80件と共通のものが65件含まれる。「領土 日」とすれば155件がヒットし、うち71件は富士通の80件と共通となる。
  • NECの「詳しく探す」でキーワード欄に「領土」として検索すると、210件がヒットし、簡単検索(207件)とほぼ同じ結果が得られた。