2019年7月31日水曜日

貸出期限延長

貸出期限を延長するには、図書館の窓口(または職員滞在中の図書コーナー)に持参すると、他の予約がされてなければ1回に限り2週間延長できる。電話では延長できない。「やはり現物を確認しないと」といわれるが、電話でも延長を受け付ける市もあるから、篠山市図書館の方針であると言えるだろう。このルールは「篠山市図書館条例施行規則」で決められているのである。
(継続利用)
第11条 資料の貸出期間終了後、引き続き利用しようとする者は、貸出期間終了前に資料を図書館に持参し、継続利用の手続をしなければならない。ただし継続利用は、特別の支障がない限り、最初の貸出期間終了日の翌日から2 週間を限度とする。
2 前項の規定にかかわらず、相互貸借による資料及び他の利用者が既に予約を行っている資料は、継続利用ができない。
現在ではウェブ経由でも貸出延長ができるので、この規則はその現状に追従できていないともいえる。また、現物確認というのはウェブでは免除されている。

遠方に住む人にとっては期限延長のために図書館まで出向くのは負担が大きいと思うので、ウェブのほかに電話でも延長できれば良いとは思うが、電話を受け付ける手間を考えると現状でもよいかなと思う。ウェブでできるようになっただけでも進歩かなと。

細かいことだが、「最初の貸出期間終了日の翌日から2週間」というのは、実際には「延長した日の翌日から2週間」となっているのではないだろうか。

登録率72%は正しいか

図書館年報の29年版では登録者数は 29,432人であり、人口の72%である。いっぽう、ここ3年間の実貸出利用者数(何度も貸し出しを受けても同じ人は一人としてカウントした人数)は、6,951人、 6,618人、 6,620人である。29,432人の登録者中、少なくとも 9,243人は3年間に一度も貸し出しを利用していないわけである。

図書館のウェブサイトでは
利用者カード更新のお知らせ
ご登録から3年が経過した利用者カードについて、更新手続きを行っております。
と書いてある。貸し出しをせずに登録を更新することも理論的には可能だが、まずそれはないとすれば、登録者数の中には期限切れのものが相当数含まれているということだ。たぶん、住民登録や戸籍とは関連付けていないだろうから、ゆうれい登録者も含まれているのではないだろうか。4年で9%増えているから、そのうち人口を上回って気づくのかも。

2015年9月15日に開かれた図書館協議会では次のような問答が会議録に記されている。
(C委員)登録率の増減は人口の増減も影響するであろう。
(会長)利用者カードを3年ごとに更新されているが、登録者数は一度登録された方の数で更新は反映されていないのか。
(事務局)更新を反映している。実際に利用できるカードをお持ちの人数である。
すくなくとも協議会に出席した幹部職員はわかっていないということだ。

2019年7月30日火曜日

「図書館はどのくらい市民に利用されているのか」

NECの図書館システムの開発に携わっていた高野一枝というひとが、「図書館つれづれ」というブログを書いている。

そのなかに
内野安彦氏の「図書館活用術」講座 in 船橋市中央図書館
という回があり、そのなかに
図書館はどのくらい市民に利用されているのか
ある自治体の貸出実績分析によると、「カード保持者は市民の20%だが、年に1回でも貸出サービスを利用したものはその半数であり、その中の1割の利用者が9割の貸出図書数を占めていた」とのことでした。即ち、図書館は市民の1%のヘビーユーザーによって使われているということです。この数値、どう受け止めますか?大量に持ってくるリクエストに制限をかけているのかどうか、図書館界のそんな数値も知りたくなりました。
と書いてあった。

人口1人当たり年間貸出冊数(貸出密度)が篠山市では7冊/人であるから、もし人口の1%のヘビーユーザーが9割の貸出点数を占めているとすれば、その人たちの平均は630冊/年ということになる。ちょっと、眉に唾をつけて読まなければいけない気もする。

篠山市の場合、カード保持者は市民の70%、貸出サービスを利用したのは6,600人だから、人口の17%程度である。

ちなみに、この内野安彦氏の最初に勤めていた図書館を筆者は当時何度も利用したことがある。書架を照らす照明が書架の一番下に上を向けてつけられていて、まぶしかったことを覚えている。氏の責任ではないかもしれないが印象に残っている。

ボランティアが貸出業務を

芦屋市図書館の打出分室は、村上春樹のデビュー作「風の歌を聴け」にでてくる「猿の檻のある公園」に近い、石造りの歴史的な建物に入っている。財政難のために市当局が閉鎖しようとしたのを、ボランティアが運営するからということで閉鎖しないことを認めてもらい、以来14年間窓口業務も含めボランティアが運営してきたという。今は職員がいるようになり、ボランティアをしていた人たちは別の形で図書館の運営を助けているときいている。

図書コーナーでは利用者の秘密を守るということで、ボランティアは書架整理とセルフ貸出機の操作援助だけをすることになっており、予約本の受け取りも職員のいる時間帯しかできないことになっている。芦屋市では、教育をすることでボランティアにも貸出業務を任せたということだ。

図書館協議会でこの事例を紹介したが、図書コーナーの場合は、今よりもボランティアの仕事を増やすと、今でも難しいボランティアの確保がさらに難しくなるだろうということであった。

図書コーナー図書入れ替え(提案)

市民センター図書コーナーではもう10年以上、新しい図書をほとんど購入していない。書架には古い本ばかりが並んでいて、魅力に欠ける。

芦屋市や西宮市では、図書は特定の館に所属させるのではなく、返ってきた図書館の書棚に戻すという運用をしている。本館で借りた図書を自宅近くの分館に返すと、その分館の書棚に並ぶということになる(一部には本籍地に戻すと決められた図書もあるということだ)。筆者は本館を利用していたが、たまたま分館に行ったときに、以前読んだことのある図書を見ることも多かった。こういう運用をしていると、幼稚園の近くの分館には児童書が、サラリーマンの多い地区の分館にはそういう人たちが好む図書が、自然に集まってくるという話も聞いた。

両市は分館に図書を購入しないからこういう方針を取っているのではない。図書を循環させるというのが方針なのである。だから、図書の表紙には「西宮市図書館」と書いたラベルが貼ってあり、部外者にはどの館の図書であるかはわからない。

篠山市では図書の表紙には中央図書館とか、図書コーナーとか書いたラベルが貼ってあり、こうした運用を多少難しくしている。市名変更の時には新しいラベルを作ることになるので、「丹波篠山市立図書館」という名前に統一して、図書コーナーは色で区分するようにすれば、将来こういう方針を採用しやすくなるということを提案したが、残念なことに採用にはならなかった。ただ、ラベルはそのままにしてもこういう運用はできるので、ぜひ考えてほしいと思っている。

映画DVDの外国語カタログ

筆者がアメリカに滞在していた時、車で数十分の地方都市の図書館でよくビデオを借りた。英語のミュージカルなどもあったが、黒澤明などの映画も置いてあった。

DVDには字幕や外国語の音声もあるのだから、外国語でカタログを作れば見たい人はあるのではないだろうか。

予約貸出の割合

図書の予約をしておくと人気の本の順番待ちができる。図書館によっては貸出中でない本の予約も受け付けて他の館から取り寄せてもらえる。最近は「セット予約」などという機能もできて、上下巻のある本などは順番に提供してくれる。

その予約が貸出全体のなかでどのくらいの割合になっているのかを示すグラフ(2016年度)である。予約の多いところは20~25%にもなっているのは驚くほかはない。
グラフ中、薄赤と赤(篠山市)は貸出中の本だけが予約できる図書館、ハッチングは2016年度は貸出中の本だけだったが2019年の現在では書架にある本の予約も受け付けている図書館。

篠山市図書館の予約件数は、兵庫県公共図書館調査(2016年度版)では11,604件となっていたが、前年度は24,908件となっていたので、どちらかが誤りと思い両方を載せてある。

2019年7月29日月曜日

ブラウザの戻るボタンは使用しないで下さい。

PC用蔵書検索の画面上部に「ブラウザの戻るボタンは使用しないで下さい。」と書いてある。でも、実際には「戻る」ボタンで戻っても何も差し支えないように見える。

しかし、問題はあるのである。

例えば、簡易検索で「台風」を検索し、続いて絞り込み検索で「学研」を検索する。そこから「戻る」ボタンをクリックすると、最初に「台風」で検索した画面が出てくるが、ここで一番上にある図書の名前をクリックすると、その結果は意外なことに「学研」で絞り込み検索をした結果の一番上の図書が表示されるのである。

ではどうすれば最初の検索結果にもどれるのか。「検索結果一覧」という文字の上にある「簡易検索」という文字をクリックして、簡易検索画面に戻りもう一度検索を実行するしかないのである。幸いなことに検索キーワードは消えていないので検索ボタンを押すだけでよい。プルダウンメニューで簡易検索画面に戻るとキーワードは消えるので注意。

2019年7月28日日曜日

DVDの購入価格

西宮の図書館では映画のDVDのケースに、図書館で買うDVDは非常に高価なので取り扱いはとくに丁寧にしてほしいという注意書きがある。

図書館の買うDVDは家庭用とちがって大勢で見ることを前提にしているために、購入価格は驚くほど高い。例えば篠山図書館の「英国王のスピーチ」は15,000円であり、「おくりびと」は25,200円となっているが、アマゾンではこれらは今ならそれぞれ980円、2,164円だし、最近出た「ボヘミアンラプソディー」は2,240円である。

図書館では数百点の映画のDVDを置いているが、貸し出しをしないので利用は映像ブースでの視聴にかぎられ、利用率はあまり高くはなさそうである。一般の図書と違って購入価格が割高なので、DVDを買うためにはその費用対効果を説明できる特別の理由がいると思う。

図書目録のデータ

昔の図書館には書名、著者、分類などを記載した何十万枚もの紙のカードを、何十もの引き出しに収納した図書目録があった。現在は蔵書検索システムがその役目を果たしている。

蔵書検索システムに入れる書誌データが必要だが、今では各図書館が独自にデータを作成するのではなく、全国の公共図書館の88.6%がTRCのデータを使っているらしい。このデータのことをMARC(MAchine Readable Cataloging =機械可読目録)とよび、もとはアメリカで規格が定められたとのことである。TRCでは約100人のスタッフが年間8万件といわれる新刊図書のデータを作成しているという。
TRC MARCのページ

篠山市の図書館もTRCのデータを使っている。ほかの図書館の蔵書検索をしたときに、その図書の詳細データが篠山の図書館と全く同じ場合があるのは、同じシステム(富士通)と同じデータ(TRC)を使っているからである。

図書館に英語の絵本を寄贈した時に司書が「MARCどうしよう」と言っていたが、TRCのデータになければ自分で作るか、ほかで探さなければならないのであった。

2019年7月27日土曜日

大活字本

小学校で使う教科書のように大きな活字で印刷された本が、中央図書館に950冊くらいあることになっている。ただし、どんな本があるのか、そのリストはウェブサイトにはないようである。

高齢者増加の故か、大活字本は平均以上の貸し出し回転率となっているので、最近は購入も増やしているようだ。

蔵書検索システムを使って拾い出したデータをエクセルファイルにした。著者名順にソートしてある。
大活字本のリスト(未完成:728冊分のみ)

2019年7月26日金曜日

週刊新刊全点案内

「週刊新刊全点案内」というのは、TRC(株式会社図書館流通センター)が発行している図書館の選書用週刊誌。

次のようなページを司書が窓口で広げていたら、本を読んでいるのではなく、窓口が暇な時間を活用して図書館で購入する図書を選ぶためにカタログを見ているのである。

TRCウェブサイトより
毎週火曜日発行。前の週に発行された新刊図書を網羅的かつ詳細にご案内する、図書館の選書用資料です。
毎週平均1,330点掲載:全体の6割にあたる在庫図書には表紙の写真付き
毎週3,500部発行:日本全国の公共図書館に毎週約3,000部の送付実績
篠山の図書館では年間6,000冊ほどの一般書を購入しているので、毎週100冊以上を選んでいる計算で、選書作業というのも大変な物量の仕事であることがわかる。毎週の選書会議の様子は図書館のfacebookサイトに出ている。

2019年7月25日木曜日

資料収集方針

2012年に発行された図書館ビジョンには次のような記述がある。
①利用者サービスの充実
社会経済情勢や生活スタイルの変化により、市民の情報欲求も多様化・高度化してきてい ます。これらの欲求に応えるためにも、蔵書の整備・充実はもちろんのこと、バランスのとれた 蔵書構成が必要となってきます。
短期実践項目
■ 蔵書構成の検証と資料収集方針の見直し
 当館における読みもの中心の蔵書構成を今一度検証し、市民の知的欲求に 応えられるバランスのとれたものとなるよう資料収集方針を見直す。
2017年11月の図書館協議会では、上記資料収集方針見直しについて質問があり、事務局は
「読みもの」は小説や物語など文学の分類になるが、いちばんよく貸出され、利用ニーズも依然として高い。資料収集方針については、司書の意見を反映させ昨年度見直しを行った。これは内部資料として選書会議の際に活用している。
と答えている。つまり、2016年度に選書方針を見直したというわけ。

このブログの「どんな図書を購入しているか」にあるように、2017年度から情報科学を含む「総記」や「郷土資料」が大幅に増え、「哲学」や、家事を含む「技術」の分類の図書購入が激減したのは、この「見直し」の結果かと思われる。こういう大幅な変更ならば、協議会で報告してもよいのではないだろうか。

次のグラフは2011年を基準としたNDC分類別蔵書数の推移。2017年に何かあったことが明らか。

2019年7月24日水曜日

小中学生におすすめの本ベスト100(西脇市)

西脇市では貸出ランキングに出てくる児童書が篠山市と違っていると思ったので、電話で問い合わせた。どう違っているかというと、私たちが30年くらい前に子供たちのために買った本が今もランキングに出ているのである。「どろんこハリー」「もりのなか」「おおきなかぶ」などである。

西脇市では「小中学生におすすめの本ベスト100」を選定し、専用の書架を置いているとのことである。つまり、おすすめ本専用の書架があるわけだ。そして、「チャレンジカード」という制度も作っているとのこと。
「小・中学生におすすめの本ベスト100」を指定図書として、各学年(レベル)に5枚のチャレンジカードを用意しました。
カード裏面には本を読んだ人だけが解けるクイズがあり、クイズに正解すると次のカードを受け取ることができます。
各レベルを達成すると、図書館員お手製のしおりをプレゼントします。また、全100冊を読破した方にもささやかなプレゼントがあります。
目指せ100冊読破!チャレンジカード配布開始(西脇市)

子ども用の「おすすめ本」

図書館に「にじ色のおすすめ本シリーズ」として、6段階に区分した年齢別のおすすめ本の一覧表がある。
児童書コーナーの入口にある。どのくらいの部数発行されているのかは聞いていない。

2019年7月22日月曜日

学習件名とは(詳細検索)

蔵書検索システムで詳細検索のページを開くと、いろいろな項目を指定して検索できるのだが、半分くらいの項目は何を指定したらよいのかわからない。
このなかで、「学習件名」というのは、公共図書館の80%にデータを提供しているTRCによれば:
「学習件名」とは、子どもたちが学習課題や自分の興味で何か調べようとするとき、調べようとすることがら(件名)が「どの本」の「どこに」書かれているかをあらわした、いわば「子ども用の件名」です。子ども向けのノンフィクションを対象に付与しています。(中略)
件名標目の場合、図書内に「台風」に関する記述があったとしても、それが本全体の主題でない限り件名標目として採用していません。したがって、件名「台風」で検索したのに、ほんの数冊しか見つけられなかった...ということもありえます。
しかし学習件名は、「1p以上の記述があれば採用」そして「最大99件まで付与できる」というのが大きな特長です。したがって、「天気のしくみQ&A」のように、タイトルにその語を含んでいなかったり、図書中の数ページだけしか記載されていないような本からでも、「台風」に関する情報を探し出すことができるのです。
子どもの本をさがすには①  (TRCデータ部ログ MARCを作成する日々の記録)より引用

ほかの項目についても知りたいものだ。

今日返ってきた本

他の町の図書館にあって篠山市の図書館にないもののひとつは「今日返ってきた本」という書棚。人気のある本があることが多いので利用者にとっても便利だし、職員にとっても書架まで返しに行く回数が減るので楽になると思う。カートに名札をつけるだけでよいのだが。

2019年7月21日日曜日

資料特別整理期間

昔は(本郷図書館の時代は)曝書期間と言っていた。50年ほど前に実際に本に風を通していたのかは筆者にはわからないが、今でもその言葉が死語になったわけではないらしい。

2019年には休館日も含め連続11日間が休館となった。市民にとっては図書館が長期間使えないので、もっと短くできないのかという希望は多いようである。この期間にどういうことをしているのか、江戸川区立図書館 曝書って何?のページが参考になる。筆者も中央図書館で蔵書点検をボランティアとして手伝った経験があり、おおむねこういうことをしているのは確かである。

フェイスブックには篠山市立中央図書館で蔵書点検をしている動画がある。図書館には約20万冊の蔵書があるので、司書10人が2人1組で交代でスキャンするとすれば1組で4万冊をスキャンするという計算である。

篠山市立図書館では今年も作業を手伝うボランティアも募集していたが、途中の日曜日と翌月曜日は募集していないところを見ると、この両日は作業をしていない(つまり休日)と思われる。休まずに休館日を短くするかどうかは、まさに司書の労働力投入だけで決まることであると思われるから、市民の税金をここに投入するかどうかで決まることであろうと思う。実際には、司書の労働条件(1日6時間、週5日)はかなり窮屈な取り決めのようだから簡単にできることではなさそうである。
丹波篠山市広報誌の資料特別整理期間の案内

2019年7月20日土曜日

デイジー図書

図書館では視覚障がい者や印刷物を読むことが困難な人のために開発されたデジタル録音図書「デイジー図書」と、 その再生機器「プレクストーク」の無料貸し出しを行っている。

従来はカセットテープで提供していたが、プレクストークではディジタル化しているため、見出しだけを再生したり、希望箇所へジャンプしたりすることができるということだ。

2013年07月14日の丹波新聞の記事を社会福祉法人日本盲人福祉委員会が転載している。
デジタル録音図書「デイジー図書」導入 篠山市立中央図書館

この記事では、 小説やエッセイ、 自然科学などのジャンル約150点をそろえていると書かれているが、2017年度版図書館年報(2018年3月)では446点になっている。

フィリピンの新聞、ブラジルの雑誌

もとからThe Japan Timesは置いてあったが、2018年4月からフィリピン語の新聞やブラジルの雑誌を置くことになったらしい。神戸新聞に出ていた。

篠山に住む外国人は695人というから人口の1.75%になる。蔵書20万冊とすれば、3,500冊くらい外国語の図書があってもよい計算か。外国人の内訳は神戸新聞によれば:
 ベトナム  205人
 ブラジル  167人
 フィリピン  88人
 韓国・朝鮮  84人
 中国     73人

たんたん文庫

たんたん文庫というのは図書館の近くにあるスーパーのなかの子供用の民間図書館である。入会金1,000円で利用できる。中央図書館ができるよりも前に、付近のおかあさん方の要望に沿って作られたということだ。
たんたん文庫のウェブサイト

外に掲示があり、お母さん方への呼びかけが書かれている。
  • 本は与えるのではなく必ず読んであげてください
  • 本を読んであげられる期間は短いです
  • 感想は聞かないようにしてください
などと書かれている。「感想を聞かないように」というのは、最近読んだおはなし会についての本にも書かれていたので、ちゃんとした訓練を受けた人が運営しているのだと思った。

本棚の下のほうは幼児用で、上に行くにしたがって年齢の高い子供たち向けの本を置いているのはすぐにわかるが、子どもたちに読んでほしい本を手の届きやすいところに置くようにしているとのこと。私たちが子育てをしていた時の絵本が一番下の棚に並んでいた。

お話し会を始める前には子供たちに体操をさせて集中させ、周囲の本棚に無地のカーテンをかけて子供たちがお話に集中できるようにしていた。

2019年7月19日金曜日

貸出密度

貸出密度は貸出冊数/人口である。
篠山市は中位に位置している。上位には東播磨の各市が並び、次いで芦屋、西宮、宝塚、三田など阪神間の市が続く。神戸、姫路、尼崎などが低位にあるのは意外である。何かそれなりに理由があるはずだが、今のところ分からない。猪名川町は利用者の半数以上が市外の人だというから群を抜いているのは理由があるわけだ。

東播磨の市町は、別項の「職員当たり人口」では、職員当たり人口が少ない(つまり人口のわりに図書館職員数の多い)図書館である。相関はあるのかなあ。

職員当たり人口

図書館年報に書かれているサービス指標の最初の項目は職員一人当たり人口である。篠山市は職員一人当たり2,900人となっているが、これだと職員は14人いることになる。兵庫県図書館協会に問い合わせたところ、職員数は年間労働時間 1,500時間を一人として換算して計算するということであったが、それは非常勤職員のみについての話で、正規職員は一人を1人として計上することになっているらしく、これで正しいのであった。(2019.8.17訂正)
篠山市は市民センター図書室はボランティア中心で運営しているのだから実質的には1館プラスアルファであり、1.5倍の人口ながら6館も運営している丹波市より人員は少なくて済むはず。職員一人当たり人口が少ないのはなぜなのだろうか。(2019.8.8訂正)

図書館のフェイスブックサイト

篠山市立中央図書館のフェイスブックアカウントがある。2014年4月からほぼ1年間投稿されたが、その後更新されなくなった。

このサイトには、蔵書点検をしているところの動画や選書会議の様子などバックヤードの様子が紹介されていて一見の価値がある。図書館がどのように運営されているのかを市民に分かってもらうという意味で、いまでもその価値は失われていない。ささやま図書館友の会から掲示板の寄贈を受けたことも記されていて、市民が図書館を支えてきたことも分かる。

フェイスブックにアカウントを持っていなくても、参加を促す画面で「後で」とすれば見ることができる。現在の図書館のウェブサイトは公式情報と蔵書検索だけだが、こういう非公式なサイトは親しみを持てる。

図書館年報

2014年12月に「図書館年報」が初めて発行された。そのときのfacebookに次のように書いてある。
開館(平成15年4月)以来、初めて平成25年度版「図書館年報」を作成しました。 「図書館年報」というのは、統計指標や事業内容などを掲載し、図書館の1年間の動きやサービス内容などを1冊の冊子にまとめたものです。中央図書館と市民センター図書コーナーで貸し出し・閲覧できますので、ぜひ、ご覧いただければ嬉しいです。
じゃあ、平成15年度から24年度までの図書館の動きは…?とういうことで、現在、「篠山市立図書館10年のあゆみ」を作成中。これが完成すれば、開館から昨年度(平成25年度)までの図書館の動きが網羅されることになります。もちろん、「図書館年報」は、来年度以降も継続して発行する予定です。
10周年を迎えて何となく高揚した気分が伝わってくるではないか。

年報にはさまざまな情報がいっぱい詰まっている。このサイトでグラフ化して表示している統計情報も、ほぼすべてが年報に書かれているのである。

図書館のウェブサイトで公開されている。

2019年7月17日水曜日

図書館システムの更新

図書館システムは6年間が契約期間らしく、篠山市立図書館では2011年1月にクラウド型のサービスを開始して6年後の2017年3月に更新し、館内の端末も全部新しくなった。システムの更新時期というのは機能を見直す好機だが、そういう打ち合わせはほとんどせずに更新したのではないだろうか。

なぜそう思うかと言えば、図書館の職員は更新後スマートフォンで使える機能が追加になっていることを知らなかったからである。私は某市図書館のスマートフォン用URLの市名のところをsasayamaと変えてみて、篠山市図書館にもその機能が追加になっていることが分かったので、職員に知らせたのであった。職員はほかの市の図書館ではスマートフォン専用の蔵書検索機能が使われ始めていることを知らなかったのであろう。富士通の対応も不可解である。どうして新しい機能がついていることを知らせなかったのであろうか。

3か月後の2017年6月に更新した富田林市図書館ではいくつかの新しい機能がある。検索するキーワードを一部入力したときに候補を表示するサジェスト機能、検索結果の中で検索キーワードをハイライトさせる機能、検索結果を絞り込むときのその候補を示す機能(著者、出版社、出版年などで絞り込む候補を表示する)などがある。あと3か月待てばこうなりますよと言うのは、年度内に予算を執行せねばならない自治体に伝えても無駄かもしれない。余計なことを言わずに注文をもらったほうが会社には忠実だという判断か。

2019年7月16日火曜日

居住地区別一人当たり貸出回数

丹波篠山市にはもと小学校が19校あった。その校区別の貸出回数。入手できた地区別人口統計が2010年分なので、この統計は2011年分を使っている。
中央図書館がある味間は年平均2.4回なのに遠隔地の福住は0.7回と、3倍以上の差がある。この差を詰める政策が配本所なのだが、配本所はPRもされておらず、あまり使われていないのが実情。2017年の配本所での貸し出しは247冊、図書館全体の貸し出しは294,153冊だから0.1%にもならない。

スマホ用画面の色変更

スマートフォン用のサイトを初めて使うと次の画面になる。
誰もが、真ん中にある検索メニューから検索するものだと思うだろう。ところがここには詳細検索はあるが、PCの画面にある簡易検索はない。実は簡易検索のエディットボックスは上の黒い部分にあるのである。下にスクロールして「マイページ」から色変更をすると次のようになる。
初めからこの画面が出れば誰もが気付くのだから、これをデフォルトにしておくべきだ。残念なことにこういう小さな心遣いが富士通のシステムには欠けている。

完全一致検索を行います。

「恋 ゴンドラ」と入力して蔵書検索すると「完全一致検索を行います。よろしいですか?」というメッセージが出て、OKを押すと「検索条件に一致する資料が存在しません。」となる。

そもそも、完全一致検索というのはサーバーに過大な負荷をかけないようにするためのものである。たとえば「あい」などという文字を書名や著者名に含む図書を検索しようとすると次のようなものがヒットする。それぞれ、どこかに「あい」を含んでいる。
  1. おねしょ・夜尿症を治す(図書)西東社 2002.4 相川 務‖著
  2. アニマルアイズ 2動物の目で環境を見る 死を食べる (図書)偕成社 2002.3 宮崎 学‖著
  3. ハーブの達人恵子さん手づくりのアイテム+レシピ116 (図書)三五館 2002.3 中野 恵子‖著 編 メジャーカンパニー‖著 編
  4. 中年まっさかり(図書) 光文社 2002.3 永井 愛‖著
「あい」で検索してもこのようにヒットするものが多いのだから、もし、「あ」で検索されたら膨大な数の図書がヒットすることになる。それを避けるために、1文字での検索を要求されたら「その文字を含むもの」ではなく、「検索文字と同じ文字数で、その文字に完全に一致するもの」だけをヒットさせることにして、検索のための計算量を減らすというのが完全一致検索である。

「恋 ゴンドラ」も最初に「ゴンドラ」で検索してその結果の中から「恋」を探すのならコンピュータにとって手間はかからないはずだが、富士通のシステムはキーワードの中に1文字のものがあれば、完全一致検索でしか検索を受け付けてくれないのである。

この場合は「こい ゴンドラ」にすれば完全一致検索にならず「恋のゴンドラ」にヒットするのだが、「蚊 熱帯」だったらどうしたらよいのかなあ。富士通の場合はどうせ500件で打ち切るのだから、完全一致検索などと言わずに調べてくれてもよいじゃないかという気にはなる。

ちなみにNECの丹波市立図書館では問題なく検索できる。

2019年7月15日月曜日

予約図書が確保できた時の連絡(富田林市)

大阪府の富田林市ではインターネット経由で予約した時には、その図書が確保できたときに電話で連絡してもらうことはできない。メールアドレスがある人はメール、ない人は予約したサイトに何度もログインして確保できたか見ることが必要である。
インターネットでの予約について
予約された資料がご用意できたらEメールアドレスを登録したかたはEメールで連絡します。Eメールアドレスを登録しないかたは、ご自分で“ご利用状況参照”画面での確認をお願いします。 資料のご用意ができた場合は、“受取り可”と表示されます。
インターネットでの予約の場合、電話での連絡はいたしかねます。
篠山市の図書館では司書の方が何件も電話して予約ができたことを伝えているのを見ることがある。富田林市ではこうして節約してできた時間を、ほかの業務に活用しているのであろう。合理的なやり方であると思う。

蔵書回転率(他市比較)

蔵書回転率を近隣と比較した。
市の中心となる図書館には一定の規模が必要とすれば、人口の少ない市では蔵書回転率が低くならざるを得ない。したがって回転率が高いことをよしとするものではない。しかし、回転率が低いのは経済効率が高くないことには間違いない。

6館を擁する丹波市と比較すると、人口と一般書貸出冊数はともに63~64%であるが、蔵書数は55%しかないので効率的ともいえる。その蔵書数で同じ程度の一人当たり貸出冊数が実現できているのは、回転率が15%ほど高いことによるわけだが、それは数少ない図書館の周りに人口が集中しているためであり、遠隔地の利便性は多少犠牲になっているわけである。

ようするに、丹波市は全体では丹波篠山市よりも大きいが、図書館に関して言えば小さい市がたくさん集まっている状態のようになっていると言えるのである。

一人当たり貸出冊数(他市比較)

西宮市、三田市、丹波市とのあいだで人口一人当たり貸出冊数を比較した。
予想以上に一致しているが、三田市の一般書貸し出しだけは他よりも高い。三田市では図書館本館にコミックスを置いているのだが、それだけでは説明できないのではないか。人口の半数を占めるニュータウンに分館があるという立地、そのニュータウンの高齢化(高齢者のほうが若い人よりもよく本を読む)、朝9時から夜8時までという開館時間、本館は週休無しなどが影響しているかも。

児童・幼児一人当たりでみると丹波篠山市は健闘している。

自動貸し出し機

カウンターのすぐ奥に自動貸し出し機がある。図書館のウェブサイトでは「自動貸出返却装置」と呼ばれる装置だが、「セルフ貸出機」といったほうが実態を正しく表している。

もとは返却もできたのだが、予約のついている図書を返却してそのまま引き続き借りてしまうという人があったので、貸出専用になった。せっかくの機械だが利用率は低い。

2019年7月13日土曜日

テーマ別検索

テーマ別検索というのは、富士通の図書館システムの機能の一つで、あるテーマに関する本を集めておいて、それをワンクリックで表示できるようになっている。

NECのシステムにも同じような機能があって、芦屋市の例では次のようなものである。文学賞をもらった本の検索は容易ではないから、こういう検索ができるとうれしい。丹波市でも同じような使い方になっている。
富士通のシステムでは赤穂市の例がある。
赤穂市の場合はヤングアダルトやDVDを選んで表示させると、「500件の資料が該当しました。」となって、それ以上の結果は出てこない。作りっぱなしで試験をしていないのだろうなあ。

なお、丹波篠山市ではこの機能は使っていない。

500件の資料が該当しました。

富士通の図書館システムで検索すると「500件の資料が該当しました。」という表示が出ることがある。この本当の意味は「500件以上該当する資料があるので500件で検索をやめました」ということである。

500件を全部表示させてその中から探そうとか、500件もあっては全部見るのは大変だから「絞り込み検索」で条件を追加して絞ってみようとか考えては検索漏れが出る可能性がある。条件を追加して初めから検索をやり直す必要がある。

富士通の図書館システムは仙台にある?

2011年の東日本大震災の時に篠山市の図書館システムが停止した。仙台市の近郊にサーバーが置いてあるため、停電で使えなくなったという話だったと思う。昔は図書館の中にサーバーを置いていたのだが、2011年1月からクラウド方式に変更した直後であった。

こうすることで、何かトラブルがあったときにメーカーの技術者が来る必要がなくなり、トラブル解消が早くできるということになる。

先日7月6日に丹南支所で工事をするためにインターネットが使えなかった時は、オフラインでシステムを稼働させていた。元からそういう機能があったのに震災の時は使えなかったのか、当時はバックアップがなかったのかは私は聞いてない。

2019年7月12日金曜日

防犯カメラ

2018年秋の図書館協議会で防犯カメラの充実のため約72万円の予算要求をするという話があった。今年の6月25日には市議会の総務文教常任委員会が予算案の審議のための事前調査に図書館に来たという。予算になるには、ほぼ1年がかりなのだということが分かった。

その前の5月29日の教育委員会では次のような質疑があったと会議録に記されている。

(委員)図書館管理運営費の館内防犯監視カメラシステム更新について、防犯カメラを設置することのメリットを教えてほしい。
(館長)監視カメラ設置前で、最も被害があったのが平成17年度の583冊、約255万円である。平成29年度では、130冊、15万円の被害に減少した。監視カメラは平成17年度末に設置している。
(委員)いたずら本、切り抜きをされた本などは発生しているのか。
(館長)今年度は発生していないが、これまでは発生していた。
(委員)いたずら本等の多発兆候がみられたら、しっかりと周知、啓発を行ってほしい。

2005年の被害本の単価は4,370円であり、2017年では1,150円である。前者は開館3年目で警戒心が薄い図書館の高額本を狙った窃盗であったと思われる。年15万円の被害に対して141万円をかけてカメラを増設するのかという疑問はある。

図書館協議会の説明では72万円だったが、教育委員会の議案では館内防犯監視カメラの更新141万円になっていた。最近の被害の10年分だが、そういう議論はなかった模様。

飲食禁止

図書館内では玄関左側の飲食コーナー以外では飲食禁止であり、飲み物などはカバンの中にしまうように要請されている。最近ではカフェ併設の図書館があり、飲み物を飲みながら読めるところも増えていると聞くし、図書を借り出して自宅に持ち帰ればピーナッツをかじりながら読んでも分からないのに、なぜ図書館の中ではそこまで厳しくするのかという疑問が生じる。

私の想像では2つの理由があると思う。一つは食べ物くずが床に落ちるとネズミが繁殖してさまざまなものをかじる可能性があること。もう一つは図書館内だけで読める禁帯出の貴重な資料を汚損から守るため。実際には職員は館内で飲食しているだろうから、2番目かな。

施設予約は3か月前から

視聴覚ホールや創作活動室、展示ホールなどを借りるには、3か月前の当該日以降に図書館に行って予約することになっている。しかし、これでは、もしその日の予約が取れなかったらまた次の希望日の3か月前に出直さなくてはならないことになる。

これでは不便で困るという声を聞いたので図書館に問い合わせたところ、実際には電話予約を受け付けているということであった。

ささやま図書館友の会

中央図書館開館前に「篠山市の図書館を考える会」として発足。「大人の読書会、中央図書 館で行う傷んだ本の修理、学校に出向きおすすめの本を 紹介するブックトーク、宮澤賢治の作品を読む会、詩や 文学の講演会」を実施。友の会は全国組織がある。ウェブサイトあり。
市の広報誌記事2019年4月号

朗読ひまわり(朗読ボランティア)

図書館で活動しているボランティアグループの一つ。市の広報誌などを音訳して視覚障碍者に届ける。西紀町時代から活動。「丹波 の昔話をとりあげた大型紙芝居作りにも取り組み、デ イサービスや児童館、小学校、地域のイベントなどに 出向き上演しています」とのこと。
市の広報誌記事2019年5月号

山うぐいす(朗読ボランティア)

図書館で活動しているボランティアグループの一つ。市の広報誌などのほか、新聞・小説・エッセイなども音訳して視覚障碍者に届ける。何年か前には市民センターの舞台で発表会を行ったほか、「今年度は8月に朗読録音体験会、12月にはとしょ かんまつりで収録見学会を予定」する。
市の広報誌記事2019年6月号

福知山市、綾部市の図書館利用

福知山市、綾部市ではそれぞれ、「三たん地域にお住まいの人」、「日本国内にご住所がある方」を図書カード発行の条件にしているので、丹波篠山市の住民も借りることができそうである。遠いので、実際に借りるかどうかはともかく、こういう自治体もあるんだなあ。
福知山市立図書館
綾部市立図書館

丹波市図書館との相互利用

丹波篠山市は2017年4月から丹波市との間で相互利用協定を結び、お互いに相手自治体の住民にも図書館カードを発行することになった。それまでも通学先や勤務先があればカードを発行していたので、この協定によって一般の住民も他方の図書間の貸し出しが利用可能になった。

丹波市の図書館では貸出中でない図書の予約(「在架予約」という)ができ、近い図書館を指定して受け取ることもできるので、読書会で必要な本を数冊まとめて借りるということもできるそうである。

なお、丹波市では「篠山市・西脇市・多可町・朝来市・福知山市にお住まいの方は、丹波市立図書館全6館で貸出等のサービスが利用できます。」となっているが、このうち朝来市については相互利用ではなく、一方的に利用を認めている様子である。

阪神間の自治体では「阪神地区公共図書館協議会」を構成していて相互利用ができるようになっている。丹波篠山市に接する三田市、猪名川町は、ともに1991年からこの協議会の構成メンバーである。丹波篠山市ではこちらとの相互利用も検討はしているようだ。

横断検索

県立図書館が運営している「横断検索」サイトがある。
https://www.oudan.library.pref.hyogo.lg.jp/

このシステムは検索だけで予約はできないので、近くの図書館に目指す本があれば、その図書館まで行くか、そうでなければ取り寄せをカウンターに依頼することになる。

県立図書館では図書館の相互貸借を扱っているので、その業務のためにはこういうシステムが必要であり、それを一般に公開しているのであろうか。

読みたい本が見つからなかったら

読みたい本が見つからなかったら、カウンターで申し込む。市民センター図書室や配本所でも可能。図書館では、図書館が所蔵している書籍の場合は「予約」、図書館にない書籍の場合は「リクエスト」と呼んでいる。

リクエストの場合は県内の図書館との相互貸借制度があり、取り寄せてもらうこともできる。図書館として購入するかどうかを検討される場合もある。

2019年7月11日木曜日

傘立て(芦屋市、西宮市)

玄関のところにある傘立てはなかなか悩ましいものである。丹波篠山市の図書館では筆者も傘の盗難にあったことがある。職員の方に対策を要望したところ、貸出用のビニール傘を数本置いていただくことになったが、ほどなくそれも紛失してしまい、今は元の通りになってしまった。他人の傘を持ち去る人が公共の傘を返すとは思えない。

以前住んでいた芦屋市では、元は丹波篠山市と同じ状態だったので、カギ付きの傘立てに替えたこともある。すると今度はカギがなくなって使えなくなった。結局今は傘立ては置かず、スーパーなどと同じく傘を入れる使い捨てのビニール袋を置いている。

2017年秋の図書館協議会で紹介したが、丹波篠山市ではゴミゼロ運動をしているとかで、ごみの出るやり方はしたくないということから、今のところ採用されていない。

NDC分類別蔵書回転率

蔵書が平均して年に何回くらい貸し出されているかを分類別に示す。
文庫は小説が大半とすれば、小説は年1.7回くらいの割合で貸し出されている。

「技術」となっているのは「59 家政学.生活科学」の図書を含むので、回転率が高くなっていると思われる。同様に「哲学」には「148 相法.易占」や「159 人生訓.教訓」を含み、「自然科学」には「49 医学」を含む。こういう人気のある分類が含まれていると、結果はそれに大きく影響されて姿が見えにくくなっている。

図書館ではNDCの一桁の分類(十区分)ではなく、百区分などでさらに細かく分析されていると思うが、少なくともウェブサイトには出ていない。

2019年7月10日水曜日

図書館システムのメーカー

県内自治体の図書館システムのメーカーは大半がNECと富士通であるが、ときどきメーカーの乗り換えがある。最近では三田市、猪名川町、稲美町が富士通になり、加東市、宍粟市、たつの市、播磨町がNECになった。尼崎市と養父市は三菱電機になった。富士通からNECに替えたところは複数あるが、逆があるかどうかはわからない。
参考:
市区町村別 WEB OPAC 一覧
このサイトの情報のうち、尼崎市、上郡町、神河町はデータが古い。

公共図書館WebOPACの現在:リンク集 - 帝塚山学院大学
少しデータは古くなっているが歴史が分かる。

スキャナー

スキャナーは図書館のサービスではないが、入り口を入って右側の「ICTふれあいサロン」においてある。サロンのスタッフが寄贈(?)したもの。

A4サイズまでの書類や写真がPDFまたはJPEGに変換できる。印刷物であればOCR機能で文字をディジタル情報として読み取ることもできる。さらに写真のネガも読み取ることができる。

月末休館日

図書館は原則毎週月曜日が休館日だが、そのほかに毎月月末が休みになっている。いったいなぜ月末を休むのかという疑問を持つ方もおられるようだ。

月曜日は職員は全員休みだが、職員さえいれば(つまり予算さえあれば)開館することはできる。いっぽう月末休館日は全員出勤し、館内の模様替えなど普段の日にできない仕事をするようだ。例えば、2014年2月末の休館日には、日本史の書架全体の本を著者名順から時代区分順に並べ替えるという仕事をしていただいた。これは利用者のいる日にはできない仕事である。

どんな図書を購入しているか

ここ数年どんな図書を購入したか。
2017年にはかなり思い切った変更がされたようだ。技術(家事)、哲学は激減。郷土資料、参考資料、総記が増加した。2015年に減っていた歴史、自然科学、芸術も戻ってきている。

どんな本が読まれなくなったのか

一般書の貸し出しが減っているが、ではどの分野の本が減っているのか。
2011年から2017年にかけて一般書の貸し出しは3万冊減っているのだが、そのうち1万2千冊は「技術」で、顕著に減少している。「技術」には「59 家政学.生活科学」が含まれているので、大半はこれだろうと推定できる。子どもの本の貸し出しは減っていないのでお母さんは図書館に来ているのだが、家事関係の書棚には来なくなったということか。スマートフォンが普及して家事の情報はネットから得るようになったのだろうか。

小説も減っているが文庫と合わせれば減少は4千冊である。そのほかには「哲学」「社会科学」「産業」「芸術」が、それぞれ2~3千冊ずつ減っている。下図は貸し出しの少ない分野のグラフを拡大したもの。

移動図書館(県内)

県内で移動図書館を運用している自治体。ハッチング部分は図書の宅配をしている自治体。
不思議なことに地域的にまとまっている。丹波篠山市立中央図書館には屋内に移動図書館のための駐車スペースが設けられている。西側のシャッターのある場所で、現在は公用車の駐車スペースになっている。

2019年7月9日火曜日

松ぼっくり(朗読ボランティア)

図書館で活動しているボランティアグループの一つ。市の広報誌などを音訳して視覚障碍者に届ける。対面朗読もしていただけると。
市の広報誌記事2019年7月号

検索は「ひらかな」で

蔵書検索するときに例えば「領土 解決策」で検索しても「北方領土・竹島・尖閣、これが解決策」(朝日新書)という本は見つからない。複数キーワードに対応していないのかと言えばそんなことはなく、「蜜蜂 遠雷」で「蜜蜂と遠雷」にヒットする。「りょうど かいけつさく」で検索すると見つかるので、検索は「ひらかな」がおすすめ。

同じシステムを使っているほかの図書館(猪名川町や三田市)では「領土 解決策」で見つかるのも不思議である。

複本(三田市と比較して)

三田市立図書館では貸出ランキングの1位は東野圭吾氏の「祈りの幕が下りる時」であり、2位は同じく「ナミヤ雑貨店の奇蹟」である。どちらも数年前の本であり、それぞれ1か月に21回と20回貸し出されている。これが可能なのは複本があるからで、それぞれ15冊、14冊が所蔵されている。現在の予約はともに1件で予約待ちの状況ではない。

同じ本が丹波篠山市立図書館では4冊と5冊所蔵され、それぞれ2冊と4冊は貸し出されず書庫などにある。

予約ランキングを見ると三田市立図書館では200件くらいの予約がある図書がいくつもあり、これが複本購入に結びついていくのであろう。予約しておけば複本が購入され、そんなに待たなくても順番が回ってくるという期待があるのだろうか。丹波篠山市立図書館では予約ランキングの1位は40件、2位は24件である。

三田市立図書館の貸し出しは年間106万、丹波篠山市は29万、蔵書数はそれぞれ39万冊と22万冊である。

改善された貸出ランキング

貸出ランキングが改善されました。今まではランキングを表示しても児童書ばかりが並んでいて、使い物にならないとあきらめていた人もお喜びください。一般書だけが表示されるようになりました。
資料の種類を指定すると一般書だけが表示されます。デフォルトの「すべて」は児童書も含むすべてなので児童書に占拠されたままです。これについても「すべて(一般書)」にしていただくように要望しています。件数についても最大20件を猪名川町のように30件と50件にするように要望しています。
---求めよ、さらば与えられん---

年齢別貸出冊数推移

今度は貸出冊数を利用者の年代別に見ることにした。女性のデータには児童書が多数含まれているので、男性のみをグラフ化した。このなかにも児童書が含まれていることは考慮しながら見ていく必要がある。

一時減っていた13歳から18歳が増えてきているが、30歳代と50歳代の減少が顕著である。人口を考慮して一人当たりで比較すると次の通り。20歳代は少ないのがさらに減っている。

2019年7月8日月曜日

一般書・児童書の貸出冊数推移

貸出冊数の推移を一般書・児童書の別に見たもの。
ここ5年間でおおきく減っているのは一般書で17.5%減。YA(ヤングアダルト)は29%減である。児童書は現状維持。図書館の資料ではこういう分析は公表されていないが、図書館協議会には報告すべきだろうなあ。
視聴覚資料は56%減だが、VHSビデオ再生機が家庭に無くなり、DVDは貸し出さないのでやむを得ないと思われる。ネット経由が増えているのであろう。

貸出冊数の推移

開館以来15年間の貸出冊数の推移である。
団体貸出は2009年度に中学校への貸し出しを始めたとのことだが、それまではデータがない。このグラフを見ると2012年から数年間の減少が著しいが、このころはスマートフォンが急激に普及した時期と重なるので、その影響かもしれない。市民センター図書コーナーは2009年から貸し出しが減少しているが、「ボランティアの協力による運営に変更」された(開館時間減少?)ことと、新しい図書の購入が減ったことが影響していると思われる。また、中央図書館では2009年度から祝日開館となり年間で開館日が10日ほど増加した。

書架サインの細分化

数年前から取り組んでいただいている改善。開館当初は資料の請求記号はNDC分類の3桁のみであった。現在は購入する本はNDCで小数点以下2桁まで分類するようになっている。司書の方の努力で、既存の本についても順次分類を追加いただいて、必要性の高いところから細かい分類で本が並ぶようになってきた。

これについては、筆者の要望がきっかけになって改善していただいたのでとりわけ思い入れがある。開館5年めのころ筆者が不便を感じたのは内科学の書架であった。内科学には
 493.1 全身病.一般的疾患
 493.2 循環器疾患
 493.3 呼吸器疾患
 493.4 消化器疾患
 493.5 泌尿生殖器疾患
 493.6 運動器疾患:骨,関節,筋
 493.7 精神科学.精神医学
 493.8 感染症.伝染病学
 493.9 小児科学
などが分類されており、現在の所蔵は2,000冊を超える大分類であるが、当時はこの分類の本が内容により区分されることなく、数本の書架に著者順に並んでいた。カウンターの職員に分類を細分化するようにお願いしたが、その時は「自治体の図書館でそこまでしているところはない」と断られた。その後数年してみると、さすがに不便を感じられたのか、本のラベルを色分けしていくつかに分類されていたようである。

あきらめきれないので、再度お願いしようと思ったが、医療の書架は上述の整理がされていたので、日本史の書架を例に時代順に並べてほしいとお願いした。幸い、図書館の幹部の方に希望が届いて、まず日本史のところから細分化していただくことになった。司書の方から、本当は医療の書架から始めたかったが、利用者から日本史という要望があったとのことで上司の指示でやむなく日本史から始めているという話を聞き心の中で苦笑したものである。ともあれ、いまではほとんどの書架で細分化が終わろうとしている。

一利用者の要望であったが、既存の本のラベルを付け替えてでも実現するという困難な決断をされた関係者の方に感謝するものである。

雑誌オーナー制度(猪名川町など)

阪神間の図書館では「雑誌オーナー制度」「雑誌スポンサー」などと称して広告主を募集するのが流行(?)している。雑誌のカバーに広告を載せ、毎月一定の金額を負担してもらうというわけ。
猪名川町では月額1,000円、西宮市では雑誌購入金額相当額となっている。
筆者の記憶では、マネー関係の雑誌に信用金庫、子育ての雑誌に小児科医の広告があったように思う。

西宮市では図書館ホームページにも広告枠を設けている。

郷土資料をディジタル化(明石市など)

長野県木曽町図書館では郷土資料がディジタル化されていてネット経由で見ることができる。
木曽町図書館/合併町村史
合併前の4町村の町村史11冊がディジタル化され、キーワードによる記事検索もできる。そのほか、10冊の郷土資料も読むことができる。

兵庫県では明石市と高砂市がこのシステムを使って資料を公開している。
明石市立図書館/明石 郷土の記憶デジタル版 
高砂市立図書館/デジタル郷土たかさご

篠山市では2013年から合併前の4町の町史など郷土資料27点をタブレット端末で読めるようにしたとのこと。2013年度版の年報に出ている。2019.8.13追記。

2019年7月6日土曜日

巴里のアメリカ人

7月12日(金)13日(土)の映画上映会。1951年のアメリカ映画。ミュージカル。

Filmarks映画情報>巴里のアメリカ人の映画情報・感想・評価

映画-Movie Walker > 巴里のアメリカ人

2019年7月5日金曜日

年齢別一人当たり貸出冊数

年齢別人口一人当たり貸出冊数をグラフ化すると、全く違った傾向が見えてくる。これこそが基本のグラフであると思う。
子どもの本をお母さんのカードで借りていることは同じである。
70歳以上の女性はほんとうに本を借りなくなっているようにみえるが、女性の場合はその半数が80歳以上なので、それも考慮する必要があるかもしれない。しかしそれを考慮して2倍にしてみても、まだ60歳代の半分だから70歳以上の女性に対する貸し出しが少ないという結論は変わらないのではないか。

年齢別貸出冊数

図書館のウェブサイトには「データで見る図書館」というページがあり、毎年の「図書館年報」と「データで見る篠山市立中央図書館」というデータが公開されている。2013年分のデータまではグラフもあったがそれ以降は数値だけの公開になっている。

せっかくデータがあってもグラフがなければ、そのデータを読み解くのは容易ではない。このサイトではできる範囲でグラフ化して提供することにした。


まず、2017年の年齢別貸出冊数。2016年までは60歳以上がひとまとめになって突出していたが、人口で40%を占めるこの年代をひとくくりにするのはいかがなものかという意見を出したら70歳以上という分類を作っていただけた。男性は60歳になると図書館利用が増えることがわかる。気になるのは女性で70歳代になると利用が激減する。出歩かなくなるのだろうか。

12歳までの利用はこのグラフでは55,600冊しかないが、児童書の年間貸し出し数は別の資料で130,200冊であることがわかっている。子どもの本はお母さんやおばあさんのカードで貸し出されているということになる。一般書と児童書に分けて統計を公開してくれれば統計を施策の策定に役立てることができると思うのだが。

配本所で本を受け取る

市内6カ所に配本所(城東公民館・多紀支所・ハートピアセンター・西紀支所・西紀分室・今田支所)が設けられています。西紀分室とハートピアセンターには常時50冊の本が置かれ2か月ごとに入れ替わります。

中央図書館や市民センター図書室の図書も予約すれば配本所で受け取ることもできます。予約方法は次の3つです。本が配本所に届いたら電話やメールで知らせてもらえます。

ファックスで予約する

配本所に出向いて申込用紙に記入して申し込みます。配本所の開いている時間だけです。用紙を自宅に持ち帰って送信しても受け付けてもらえません。書名や著者名を記入する必要がありますが、間違っていた場合には電話で照会があります。この方法では、貸出中でない本(そのとき図書館の書架にある本)も申し込むことができますし、図書館が所蔵していない本であってもリクエストとして扱ってもらえます。

図書館のカウンターで予約する

中央図書館のカウンターで申し込みます。配本所に届けてもらえるのは(当然ですが)そのとき貸出中で図書館にない本に限られます。

インターネットで予約する

パソコンやスマホ、携帯電話を使って予約します。貸出中の本だけが対象です。

図書館ビジョン

篠山市立中央図書館がまもなく開館10年を迎えようとする2012年10月に「篠山市立図書館ビジョン」が策定されました。図書館のトップページの中央にある、「図書館資料紹介」のボタンをクリックすると見つけられます。
https://edu.city.sasayama.hyogo.jp/c-library/siryou/pdf/toshokanbizyon.pdf

シャワートイレ

シャワートイレをつけてほしいという投書が何回かありました。シャワートイレは身障者用トイレにすでについています。身障者でなくても使って構わないので、希望者はぜひご利用ください。身障者トイレはトイレの手前右側にあります。

スマホで蔵書検索

2017年にシステムが新しくなって、スマホでも蔵書検索ができるようになりました。URLは https://ilisod001.apsel.jp/sasayama-library/sp です。
画面はこんな感じです。

上のほうの黒い部分の下半分にはグレーで「書名/著者名/出版社名等で検索」と書いてあるのですが、少しわかりにくいですね。ここに検索キーワードを入れて検索することができます。入力した文字ははっきり表示されます。1冊あることがわかりました。

スマホQRコード

スマホ用サイトに移動するときにご利用ください。