2020年1月24日金曜日

なぜ配本所に行かないと予約できないのか

配本所で本を受け取るための予約をするには、予約票に記入して配本所に提出し、配本所から中央図書館にファックスしてもらう必要がある。自宅から図書館に直接ファックスをしたら受け付けてもらえるのか、2018年11月の図書館協議会で聞いた。館長や主任は自宅からのファックスも受け付けていると回答したが、窓口担当の司書が否定した。
(G委員)配本所の利用について「図書等貸出・予約申請書」の用紙は配本所からファックスを送信するとのことだが、まず配本所に行き用紙に記入してからになるが、あらかじめこの用紙を持ち帰っておいて自宅から送信できるのか。また、配本所から送信するには自分で本を検索するしかないが、配本所に目録は置いているのか。
(事務局)自宅からのファックスは受け付けていない。
(事務局)目録は置いていない。
(G委員)目録を置いていなければ利用者は自分の家でインターネット検索をして、その本が貸出中であればそのままインターネットで予約できるが、貸出中でなければ借りたい本を何かに書き写し、書き写したものをもって配本所に行かなければならない。ファックスは自宅からでも送れるのにわざわざ配本所まで行かなければいけないというのは、これは利用するハードルを上げていると言わざるを得ない。敷居を高くして利用しにくいことをしているが、そうしたい理由があるのか。このようなことをわざとしているのか。
(事務局)わざとではなく、確認が必要だということである。リクエスト(所蔵していない本の提供を申請)される場合、中央図書館に来られた方にも必ず申請用紙に記入いただき、確認をとっている。同じタイトルでも初版や改訂版があるので、逐一細かく確認を行なっている。配本所を通じて送られてきたリクエストは、必ず利用者に確認の電話をしている。
(G委員)書架にある本でも確認しているのか。
(事務局)新聞広告に載った本を書いて送って来られる方もあるので、所蔵している本でも必ず確認をとっている。在架の場合は同じ用紙で送られるので、書架にあればすぐに確保できるので電話はしていない。
自宅からファックスした場合受け付けない理由としては、図書館で所蔵していない図書の場合(図書館では「リクエスト」と呼んでいる)、電話で確認しなければならないから、という風に回答されたが、予約の大半は図書館所蔵の本であろうから理由にはなっていない。

配本所では貸出カードで本人確認ができるが、自宅からのファックスを許したのではいたずらもありうるから、自宅からのファックスを制限するのには一定の根拠はあるといえる。しかし、それならば、あらかじめ貸出カードをコピーしたファックス用紙を配布しておくこともできるのだから、自宅からのファックスを認めるようにできないわけではない。配本所の利用がまったく進まないのだから、一歩でも前進させようという発想がほしい。

2020年1月23日木曜日

在架予約で「取り寄せ」を可能に(要望)

2018年の図書館協議会で、配本所の利用促進のためにインターネットから取り寄せ予約を可能にするように提案した。
(G委員)予約の割合について、貸出冊数にしめる予約の割合をみると、丹波市では2割をしめているが篠山市は1割にも満たない。篠山市では貸出中の本には予約できるが、書架にある本は予約できないことになっている。昨年度の協議会で書架にある本もネット経由で予約できる取り扱いを要望したところ、職員が足りないので、予約された本を書架から集めてくる労力が確保できないということであったが、配本所に届ける本だけやってみるというのはどうか。取り置きはできないが取り寄せはできるという方法で、ネット上から書架にある本に予約を入れ、配本所に取り寄せできるというやり方である。システムの変更が必要であれば見積書をとり、予算を確保すればよいと考えるがどうか。
(館長)棚にある本の予約は可能ならば取り組みたいと思っているが現実ではやはり難しい。丹波市は各分館をまわる担当者がいると聞いており、分館も多いので専門の人を雇っておられるようだが、篠山市では無理だと思う。
館長は前年には書架から本を集めてくる労力を問題にしていたが、今度は配本所に持って行く職員が足りないと、別の理由を挙げた。

その後検討いただいたのかどうかわからないが、先日、書架にある本について「取り寄せ」だけを可能にしている図書館を発見した。刈谷市立図書館である。「インターネット予約をするには?」というページに
受取希望館で「在架(図書館にあって貸出可能な状態)」の資料は予約できません。
と書いてある。つまり、受け取り希望館にある本以外なら書架にある本でも予約できるということである。篠山でも同じようにすれば、在架予約の件数を大幅に増やすことなく、遠隔地住民へのサービスを向上させることができる。できない理由を並べるのではなく、実現するためにはどうするかという方向で前向きに取り組んでほしいものである。
(「以外」という文字が抜けていたので訂正しました。2020/1/24)

2020年1月22日水曜日

丹波市は図書館6館体制を維持したいと

「丹波市子ども読書活動推進計画 (第2次)」には次の記述がある。
3.図書館における取組
(中略)
【課題】   
 子どもへのサービスの推進に向けては、子どもの身近なところに図書館があり、 すぐに利用できること、充分な図書資料と、図書資料・情報について相談・案内 してくれる「人」の存在が欠かせません。そのためにも、「市内に図書館が6館あ る」体制は、今後も継続していく必要があります。
 また、図書館には、子どもたちの知的好奇心を満たし、学習を助け、子どもた ちの一生の友となる「本」との出会いを提供することも大切な役割です。子ども たちの健やかな成長を支える質のよい図書資料を揃え、子どもと本を結びつける ための働きかけを、図書館内・館外に渡って積極的に行う必要があります。
つまり、丹波市では合併前の各町が持っていた図書館を「子どもの身近なところに」「すぐに利用できる」ように「相談・案内してくれる人」とともに維持したいと言っているわけである。

丹波篠山市でも「第 2 次丹波篠山市子ども読書活動推進計画」が策定され、その中には図書館の活動が種々書き込まれているが、その活動は中央図書館周辺にとどまり、遠隔地の生徒児童に関しては効果が及んでいないと思われる。

わずかに、現在はほとんど利用されることのない配本所の充実が次のように書き込まれているが、子どもたちが読みたい本をリストの中から選んで予約することはなかなか難しいと思う。本の現物を子どもたちの身近におく必要があるのではないだろうか。子どもたちにどのように本を届けるかをもっと考える必要がある。
・インターネットから、全ての本に予約ができ、郊外の子どもたちが最寄りの支所等の配本所を気軽に活用できるような体制の充実を図ります。(新規)
 市立中央図書館のサービスのひとつである市内各配本所での貸出しが十分に図られるよう受け入れ先となっている各支所(分室)、 ハートピアセンターなどと連携を強化するとともに、育児・教育施設への直接的な情報発信を行います。 各配本所からの利用方法について、 広報誌やホームページの活用や、周知ポスター、チラシ等の作成を行い、 利用者へ広く情報を提供します。
 また、 図書館システムと蔵書検索システムの更新により 、 自宅のパソコンやスマートフォン、 携帯電話、館内OPACから、 本の予約や検索が容易となりました。
 今後も利用者ニーズを反映できるよう、システム会社と協力しながら図書館情報の拡張と図書貸出しの円滑化に努めます。
学校や幼稚園などへの団体貸出の頻度は、近年、司書の労働時間適正化のために毎月から隔月に減らされているが、そのことは上記計画には書かれていない。11月21日の教育委員会では「きらめき教育プラン」の審議が行われ、次のような議論があった。
中村委員
p.22 について、学校園への図書貸出について、2 か月に一度の貸出となっている理由を教えてほしい。
樋口館長
学校への図書貸出については、業務量の増加により、本来の図書館業務に滞りが発生する恐れがあるため、1 か月に一度から 2 か月に一度の貸出に変更した。今後は、会計年度任用職員制度の導入により、図書館司書の業務時間が増加する予定であるため、従来の 1 か月に一度の貸出ができると考えている。
(中略)
酒井委員
図書館に近い、遠いで子どもが本を借りる機会は変わってくると思う。学校への図書貸出はそういった機会を均等にする取組であると考えるので、ぜひ、1 か月に一度は貸出を実施してほしい。その方向性をきらめき教育プラン内にも記載してほしい。

2020年1月17日金曜日

国立国会図書館デジタル化資料送信サービス

丹波篠山市立中央図書館の年報によれば、2014年4月から「国立国会図書館デジタル化資料送信サービス」を行っているとのことだが、図書館の利用案内では書かれていない。国立国会図書館によれば

デジタル化資料送信サービス(図書館送信)は、国立国会図書館のデジタル化資料のうち、絶版等の理由で入手が困難な資料を全国の公共図書館、大学図書館等(当館の承認を受けた図書館に限ります。)の館内で利用できるサービスです。
とのことである。国立国会図書館デジタルコレクションを検索して見つかったもののうちインターネットで公開されていないものは館内で閲覧することができるということである。