2019年8月26日月曜日

利用者用端末の不具合対策

例えば赤穂市の蔵書検索画面。ここに「原発」と入力して検索すると「完全一致検索を行います。よろしいですか?」とメッセージが出て、OKすると1件のみがヒットする。原因は、2文字以下のキーワードがある場合は「キーワードが含まれている図書」ではなく、「キーワードに完全に一致する図書」だけを検索するという設定になっているため。同様な問題は舞鶴市など(富士通のシステムを採用している図書館の一部)にもある。

実は篠山市の図書館でも元は同じ状態だったのである。対策をお願いしたら、まもなくパソコン用の画面については2文字以上であれば完全一致検索をしないようになった。2017年秋にはまだスマホ用や携帯電話用の画面については直っていなかったが、今では問題はない(館内OPACは未確認だが)。

どの図書館でも完全一致検索にならないほうが良いと思われるから、富士通から申し出て全国一斉に直せばよさそうなものだが、いまだに残っているというのは不可解というほかない。逆に考えれば、ほかの図書館で改善されたことがあっても、こちらから質問しない限り富士通のほうから提案してくるということはないということを意味している。

利用者用画面の不具合はそれを使わない職員にとっては見つけることが難しい。職員が意識的に使ってみるとか、利用者のボランティアを組織して不具合を発見してもらうとかの対策が必要ではないか。

コンピュータのプログラムというのは、作ることよりも動作の検証や不具合の発見のほうに手間がかかると言われているのだから、その手間をかける余裕がないのであれば、利用者からの指摘や提案を嫌がるのではなく、むしろそれを利用して改善していく姿勢が望まれる。行政は初めから正しく運営しているはずだという考え方はすばらしいが、この場合だけは少し考え方を変えて、利用者に不具合の発見をお願いしてもよいのではないだろうか。

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