2020年12月2日水曜日

登録率508%?

 登録率というのは図書館に利用登録した人の人口に対する割合である。相生市では2019年度は508%になったと、丹波篠山市立中央図書館の年報に書いてある。

昨年までは猪名川町が1位であったが、隣の川西市の住民が多数利用しているため100%を越えていたものである。そもそも、特別な事情で高い数字になっている1位の数字を載せて何の意味があるのかという問題がある。もっと事情の似通った同等の図書館と比較してこそ意味があるのではないだろうか。たとえば三田市立図書館の年報では人口の似通ったいくつかの市との比較が載せられている。

508%という数字は県立図書館にある兵庫県図書館協会が発行している「兵庫県公共図書館調査」に出ていたものをそのまま引用したものだが、前年に180%以下であったものが急に500%を超えるなどということはあり得ないことなので、引用には注意しなければならない。

兵庫県図書館協会に問い合わせると次の回答であった。編集者に責任はないという見解。
ご指摘いただきました相生市登録者数等に関しまして、公共図書館調査を発行するにあたり、相生市立図書館から提出された数値を転記しており、校正確認も行っております。
この数値になっている理由、根拠等は当館では把握できておりませんので、お手数ですが、相生市立図書館に直接ご質問いただけますでしょうか。

相生市立図書館に問い合わせると

この度は『兵庫県公共図書館調査』の当館のデータについてのご指摘をありがとうございました。こちらで調べましたところ、入力時のミスにより、同じ数値が2ヶ所に入ってしまっておりました。

とのことで、全く関係ない数字が図書館協会に報告されていたことが分かった。訂正後のデータについてもさらに疑問があったので問い合わせると次の回答であった。

相生市立図書館は今年度から指定管理となり、この調査についてもデータの抽出方法を市より引き継ぎました。その方法で抽出したところお伝えした数値になったのですが、前年度の数値とだいぶ違うことは把握しておりました。申し訳ありませんが、原因はわかりません。昨年度まで図書館に勤務されていた市の職員様に確認できないことはないのですが、今は別のお仕事をされていますので、来年度までにはお時間をいただいて確認を進めてまいりたいと思います。

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