2021年1月29日金曜日

図書館協議会で在架予約の議論

 2020年11月の図書館協議会で在架予約について議論があった。委員からはコロナ禍のなかで利用者が図書館の中にとどまる時間を短縮するという観点で在架予約が要望された。

(委員) 資料P1「インターネット、ICTを利用したサービスの展開」について、このコロナ禍の中、在架予約は必須ではないか。普段よりも在宅時間が長くなって自宅で本を読む時間も増えていると思う。職員数の問題で実施できないことは十分認識しているが具体的に検討されているのか。

(事務局) 在架予約の件は、コロナ禍に関係なく必要な図書館サービスであると認識している。しかしながら図書コーナーを含めた本の確保など、現状の職員数では難しいと考える。配本所サービスの充実や図書館システムの更新などトータルで考えていきたい。来年度要求通り職員2名が図書コーナーに配置された時点で、すべてのサービスに取り組むことは難しい。業務が問題なくスタートした後、今後を見据えた図書館サービスの展開に取り組みたい。

図書館側から在架予約には当面取り組まないという方針が表明されたが、注目するのは配本所サービスの充実や図書館システムの更新との関連が報告されたこと。 このブログでは、ネットから在架予約をして図書コーナーや配本所で受け取るというサービス(全面的な在架予約が難しければ「取り寄せ」だけに絞ってでも実現してほしいが、そのためにはシステム改修が必要?)を提案しているのだが、この議論ではその実現に向かっているのかどうか。それとも、配本所への配送がルーチン化できないまま在架予約で配本所での受け取り希望が増えては困るという意味なのか。

2021年1月18日月曜日

ネットでの利用を便利にするのは間違い?

 昨年11月の図書館協議会で図書館側から「インターネットでの蔵書検索や個人パスワードの利用等、活用方法のPRを行なう。」と方針の提示があった。委員からはインターネットを使える人だけが便利になるのは間違っているとの意見があった。

(委員) 高齢者や障がい者でインターネットを使えない人、いわゆるネット難民と言われる人が図書館へ来ることができない人ではないか。利用格差があれば公的施設として格差を解消していかなければならない。インターネットを使える人だけがどんどん便利になり、さまざまなサービスを受けられるようになるのは間違っていると思う。

ネットからの利用を便利にするのに反対ではないと思いたい。 

2021年1月6日水曜日

年間予約件数は2016年に半減?

 2016年11月9日に開かれた図書館協議会の資料に、その前年度(2015年度)の篠山市立図書館の年間予約件数は24,908件、同じ年の丹波市立図書館の予約件数は82,190件と書かれていた。個人向け貸出冊数に対する比率はそれぞれ9.5%と21.1%である。

丹波市は在架予約を認めており篠山市は認めていないので、これが2倍の差の原因であろうと筆者は考えて納得していた。ところが最近「兵庫県公共図書館調査」に掲載された丹波篠山市立図書館のデータを見て驚いた。なんと2019年度の予約件数は2015年度の半分以下の11,117件となっているのである。

さかのぼって調べると、2016年度から予約件数が半減していることが分かった。こういうことは何らかの原因がないと起きないので、年報をさかのぼって調べたが原因となりそうな制度変更などの記述は見つからない。
唯一原因になりそうなのが、2017年3月に図書館システムを更新したこと。2016年度の統計データは更新後の2017年4月にシステムから抽出したはずなので、それまでの操作方法が引き継げなかった可能性があると思える。
それにしても、本当の予約件数はどちらに近いのだろうか。